大丸ミュージアム・東京19世紀後半、フランスで生まれた芸術運動“印象派”。その中心的な画家カミーユ・ピサロ(1830~1903)は、自然の風景や田園で働く素朴な人々の営みを、光と色彩を用いてあるがままに描きました。
彼は全8回に及ぶ印象派展すべてに参加した唯一の画家であると同時に、グループの指導者・教育者として多くの画家から父のように慕われていたことでも有名です。また、ピサロは5人の息子たちに、自ら絵を教え、息子たちピサロ一家はエラニー派を名乗って活動しました。中でもイギリスに渡った長男リュシアンは新印象主義の発展に貢献する一方、自ら私家版印刷工房も立ち上げ、版画制作の分野で際立った功績を残しました。
リュシアンは父カミーユとの共同制作も手掛けましたが、本展ではそのうちのひとつ《ダフニスとクロエ》の挿絵制作について関連作品と書簡を展示し、父子の芸術的交流をご紹介します。
1683年に開設されたイギリス最古の美術館「オックスフォード大学・アシュモリアン美術館」コレクションから、リュシアンの死後寄贈されたピサロ家の画家たちの作品を中心に、ピサロの作風に影響を与えたコロー、ミレー、ドービニーらバルビゾン派の作品や、親交のあったクールベ、マネ、ルノワールら同時代画家の作品も併せてご紹介します。自然への賛歌を高らかに謳ったピサロ本人の作品はもちろん、彼の人徳が引き寄せた数々の才能を一堂に展示。より広い文脈の中で、印象派の巨匠・ピサロの芸術性をお楽しみください。
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