竹村京は、現在ベルリンを拠点に活動。友人の行動や部屋を観察し、刺繍やドローイング、パフォーマンスを行い彼らの生活を再現する、という表現方法は、空間や人に対する親密な感情や記憶の断片たちが連なっていくかのようです。「Apart a part」と題した本展では刺繍などを施したオーガンジーの布が展示された空間の中、友人の日常を再現するシリーズの新作や、壊れたカップや皿などを修復するシリーズを発表します。透明感のあるオーガンジーや、トレーシングペーパーに描かれた線の隙間に、自分の範疇にありながら把握しきれないたくさんの事象を読み解き、定着させることで、見る者の記憶や感覚を呼び起こします。