マリオ・ジャコメッリ 展
東京都写真美術館
このイベントは終了しました。
イタリア北東部のセニガリアで生まれ、生涯、ほとんどの作品をその街で撮り続けたアマチュア写真家マリオ・ジャコメッリ。彼は、戦後の写真界を代表する写真家の一人であり、欧米で高い評価を受けていますが、我が国において知られることの少ない写真家といえます。まとまった展覧会としては日本初となる本展では、「ホスピス」「大地」といった代表作はもちろん最晩年のシリーズまでも網羅し、孤高の写真表現でリアルを抽象した写真群をご紹介します。
メディア
スケジュール
2008年03月15日 ~ 2008年05月06日
アーティスト
Reviews
http://blog.89cm.net/?eid=536277
■東京都写真美術館で「知られざる鬼才 マリオ・ジャコメッリ展」を観ました。久々にガツンと来ました。
ボルヘスの小説をはじめて読んだときの衝撃、暗闇の中の暗闇、絶望感、立眩みといったものに似ている。
http://pub.ne.jp/Sightsong/?entry_id=1354535
http://p-deathmatch.jugem.jp/?eid=15#sequel
マリオジャコメッリはイタリア、セニガリア出身の「アマチュア」写真家です。そしてその作品の大半はその地で生まれ、その地で形となった。
庭で踊ったり祈ったり寝転んだりする
修道士たちの日常の姿を撮影。
それにしても、すごい日常だ!
遺作「この憶い出をきみに伝えん」は、
ちょっと荒れた庭なのか、どこなのか、
仮面や犬のぬいぐるみ(剥製?)やカラスのような鳥の模型が
繰り返し配置を換えて撮影され、
そこに本物の犬たちも入り込んで???
それはいったい、どんなおもいでなのー???
見るところ、考えるところのいっぱいある写真、好きです。
http://ramarama.cocolog-nifty.com/ramarama/2008/04/mario_giacomell_4877.html
見応えのある展でした。
独特の雰囲気がある写真が好きです。
すばらしい写真ばかりだった。とても強いコントラストで画面が白く浮き立って、人物が地についてなくって、幻想的な像を作っているのだけど、細部はきっちり写っているのでリアリズムの色は強く、だからこそ詩的な情景となって迫ってくる。危険なまでの美しさを感じる作品たち。
セルフタイマーで撮られたシリーズ「この憶い出を君たちへ」は、同時期に展示されていたシュルレアリスムの写真群よりも、はるかにシュールで緊張感に満ちていた。ジャコメッリの遺作だと知って「死」のイメージを喚起させるという訳でもなく、そのような観念を取り出して語るほど安易な世界ではないのだけど、一方で滑稽な出来栄えはとても切実な像として響いてくることは確か。
展示カタログを購入しこれから再度楽しむ。これはお買い得かも。
すばらしい写真ばかりだった。とても強いコントラストで画面が白く浮き立って、人物が地についてなくって、幻想的な像を作っているのだけど、細部はきっちり写っているのでリアリズムの色は強く、だからこそ詩的な情景となって迫ってくる。危険なまでの美しさを感じる作品たち。
セルフタイマーで撮られたシリーズ「この憶い出を君たちへ」は、同時期に展示されていたシュルレアリスムの写真群よりも、はるかにシュールで緊張感に満ちていた。ジャコメッリの遺作だと知って「死」のイメージを喚起させるという訳でもなく、そのような観念を取り出して語るほど安易な世界ではないのだけど、一方で滑稽な出来栄えはとても切実な像として響いてくることは確か。
展示カタログを購入しこれから再度楽しむ。これはお買い得かも。