ギャラリードゥポワソン黒川(1946年生まれ)は、1971年武蔵野美術大学工芸工業デザイン科卒業後に入社した岩倉精密鋳造研究所より、西ドイツ・フォルツハイム造形大学へ留学し、さらにジュエリー制作を専門に学びました。はじめ大学で工業デザインを専攻していた黒川は、自分で考え最後まで自らの手で作ることが出来るクラフト志向へと転換する過程で「装身具」に出会います。ドイツでは伝統的な宝飾加工を学ぶと同時に、ヨーロッパのコンテンポラリージュエリーの現場を体感することでその後の作品制作における思想に影響を受け、帰国後は日本のコンテンポラリージュエリー界を常に率いる存在であり続けています。現在は、甲府に拠点を置き、制作活動を行うほか教鞭を取り後進の育成にあたっています。
黒川は、ジュエリーを「身につける彫刻」と捉えており、形として独立して美しいものであること、そして、人体と関わった時にどう見えるか、という二つの面から形を探求しています。また、黒川の金属素材への造詣の深さは日本のジュエリー界においても群を抜いており、伝統技術を踏まえながらも常に革新的な技術や素材の扱いによって生み出されるかたちは、一見さりげなく、しかし作品の確固たるオリジナリティを築いています。
「ring ring ring」と題する本展は、指輪ばかり50点以上並ぶ展覧会となります。指輪は、黒川作品の「顔」とも言える作家が最も力を注いでいるアイテムであり、作家の世界がそこに凝縮されています。それらの多くはキャスト(鋳造)では出来ない構造やテクスチャーを有しており、指輪の可能性をさらに広げるものと言えます。ちぎった和紙のようなテクスチャーのゴールドやシルバーを丸めて形作られた柔らかな印象のリングや、キューブや円錐など幾何形体の組み合わせによる彫刻的なリングなど、様々な表情をもつリングが一堂に並びます。
ぜひこの機会にご高覧ください。
Reception party: 7月18日 (金) 18:00-20:30
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