ラットホール・ギャラリーラットホールギャラリーでは、10月2日(金)より12月27日(日)までの約3ヶ月間、イザ・ ゲンツケンによる日本初の個展「Oil」を開催いたします。
ゲンツケンは1948年、ドイツ、バード・オルデスローエに生まれました。ハンブルグとベルリンの大学で美術を学んだ後、ヨーゼフ・ボイス、ベルント&ヒラ・ベッヒャー、ベンジャミン・ブクロー、ゲルハルト・リヒターらが教鞭を執るドュッセルドルフ・クンスト・アカデミーで学びます。そして1976年、その当時、主にミニマリズムやポストミニマリズムのアーティストを扱っていたデュッセルドルフのコンラッド・フィッシャー・ギャラリーでデビューし、Ellipsoid(楕円)・Hyperbolo(双曲線)と名付けられた作品群で広く知られるようになります。
ゲンツケンは、その様々な作品スタイルにも関わらず、今回の作品同様、最初期から一貫して展示空間と作品との関係、さらに鑑賞者を非常に意識したインスタレーションを行ってきました。“World Receiver”シリーズは常にまとめて展示され、そうすることにより、コンクリートのラジオは屋上にアンテナのついた集合住宅のようにも見えてきます。また、「柱」のシリーズもひとつの部屋にまとめて展示されることが多く、摩天楼を思わせます。さらに「屋根」、「アトリエ」、「ドア」、「パッサージュ」など、建物の部分をタイトルに持つ、スチールの台座に乗せられたコンクリート・ブロックの作品は集められ、タイトルと平行して作りかけの建築物自体、または建築物の模型を想起させます。
さらに彼女は常に何が同時代的かを考え続けてきたといえます。それは素材の選択に顕著に表れています。最初期の“Ellipsoid”や“Hyperbolo”は、曲げられた木、そして“World Receiver”はコンクリートでできており、これらはともに当時、現代的な素材と見なされていました。またその素材が、「柱」のシリーズにおける鏡、ホログラムのシート、工業用テープ、パンチパネル、ベニヤ、アルミニウム、ガラス、ラッカースプレイの使用へと変化し、さらに現在では、安価な工業製品、例えば、プラスチックの人形や、アイロン台、キャンピングチェア、ぬいぐるみ、傘、建築資材やホームセンターで売られているような品々などが用いられるようになり
ます。これらも、彼女にとっては同時代性を示す重要な素材なのです。
今回、ラットホールギャラリーで展示される作品は、2007年、第52回ベネチアビエンナーレのドイツ館で発表された「Oil」シリーズの中から、宇宙飛行士のマネキン2体とアルミのパネル32枚からなるインスタレーションです。プレスイメージ、また作品の詳細についてはギャラリーまでお問い合わせください。
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