「ドローイング—思考する手のちから—」展

武蔵野美術大学 美術館・図書館

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武蔵野美術大学は2009年に創立80周年を迎えます。武蔵野美術大学美術資料図書館では、その記念展として、1)「絵の力 —絵の具の魔術—」2)「ドローイング —思考する手の力—」3)「権鎮圭彫刻展」10月19日(月)〜12月05日(土)を開催いたします。「ドローイング —思考する手のちから—」は、今夏開催された「絵の力—絵の具の魔術—」展と対をなす企画であり、一本の線を引く、という創造の原点に立ち返って、制作者の感情や論理に迫ろうとするものです。

まだ文字を持たなかった祖先が洞窟の岩肌や獣の皮に描きはじめた時代や、粘土板やパピルスに描いた遠い時代から、素描(ドローイング)は、世界像を思考し創造する人間のもっとも根源的な表現手段でした。それはいまも、紙とクレヨンを与えられた幼い子供が、夢中で描き出すその姿にも明らかでしょう。文化の発達とともに、素描は、世界の模倣(ミメーシス)や写生、アイデアのスケッチ、本作の下絵など、多様な機能を持つようになりました。西欧にあっては、それは3次元の世界を平面上に表現する術として、美術の分野に限らず、建築の設計図や医学の解剖図、博物学の図譜などを生みだしていきました。また、墨と筆による異なる文化を持った東洋では、心・技の修練によって捉えられた簡素な自然の素描や巧緻な白描に、個我をこえた世界と美の本質に達することが尊重されました。

めまぐるしく変貌し、一面では仮想化をつよめる現代にあって、ドローイングがアートの重要な要素として注目されているのも、脳だけでなく手とともに思考し、描きあらわすことで創造という生の行為を高めてきた人間の原理が必要とされているからではないでしょうか。造形教育と創造の揺籃の場である武蔵野美術大学創立80周年を記念する企画の一翼として、元教員と現職教員あわせて60余名の素描とドローイング的な要素のある作品の森と環をたどる試みをとおして、時代をこえて探求される人間の創造性の根を照らす機会となることが望まれます。

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スケジュール

2009年10月31日 ~ 2009年12月12日

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