アップフィールドギャラリーhanaさんは、自身が生まれ育った東京・阿佐ヶ谷の自宅から徒歩15分圏内を散歩して写真を撮る「ご近所写真家」として知られる。そんなhanaさんが、リコーのデジタルカメラを手に遠くハワイへ小さな旅に出た。だが、そこでの写真の撮り方は、海外の旅先だからといって変わることはない。hanaさんの、阿佐ヶ谷での日々のご近所写真の撮影のスタイルと何も変わらない。朝から夜まで、散歩を楽しみながら、興味を持ったもの、面白いと思ったものに素直にシャッターを切って歩く。
hanaさんのハワイ写真を見て感じるのは、デジタルカメラ時代の新しい風だ。気持ちの、感性のおもむくままに好きなように写真を撮る。フィルムカメラでは考えられないほど素早く、たくさん撮る。デジタルカメラならではのスピードと量。そんな撮影はデジタルカメラだから可能なのだ。だが、その撮影スタイルの根底には、hanaさんが慣れ親しんできたフィルムカメラから育まれてきたものがある。伝統と革新。hanaさんの写真には、デジタルとフィルムカメラのいいところがバランス良く混在する。それが新しい時代の風となって吹いている。それをこの写真展では楽しみたい。ハワイに吹く心地よい風を感じながら。
-藤田一咲(写真家)
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