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塙裕子 「金色陶のオブジェ」

LIXIL ギャラリー 1 & 2
終了しました

アーティスト

塙裕子
仏教美術の御仏の姿は、「法華経」や「無量寿経」の「諸仏身金色」などから、光明や異界性の寓意も含めて「金色」を使うことで表現されてきました。仏像の多くは金色に彩られ、須弥壇や仏壇には金色装飾が多く見られます。

塙裕子(Hanawa Yuko)さんの作品は、高い山を中心にまわりを低山が囲む風景をあらわした「棲みか」や、流れる瀧をイメージした「垂水」など、すべて土でかたちをつくった後、金色に着彩した陶のオブジェです。1点の大きさは40cm四方で、人が一人で抱えられるサイズです。

円錐形の峻険な山並み、華が咲いたように放射状に広がる山裾のかたち、一見現代的なデザインながら、それらを覆い尽くす金彩が異次元を感じさせ、特異な威容さが迫力を放ちます。光や雲が流れるような円盤をなし、そこに鳥が舞う「光 想う」、火炎土器のようにうねるかたちの先に蝶がとまる「ここにいる」、二羽の鳥のようなかたちのまわりに散華のように花びらが無数に散っている作品など、いずれのモチーフもどこか彼岸をイメージさせる世界です。

塙裕子さんは短大で生活デザインを学んだ後、1997年より地元に近い笠間にて陶芸家に師事し、やきもの制作を始めました。今年で12年になります。2006年頃から現在の作品をつくるようになります。もともと古美術の古色の風合いや、宗教美術に惹かれていたこと、寺社や仏壇の配置や装飾性がとても好きだったことが、こうした作品の生まれる背景にはあります。ひとつひとつ土をひねり、掌で愛しむように制作している新作では、金彩の技術も高くなり、時を経た木彫の風合いにも似た、独特のオブジェが生まれています。今展ではこうした新作を含む7点ほどが展示されます。

アーティスト・トーク: 5月9日(土) 18:30〜19:00

スケジュール

2009年5月9日(土)〜2009年6月2日(火)

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
水曜日
夏期・年末年始休館
入場料無料
会場LIXIL ギャラリー 1 & 2
http://www1.lixil.co.jp/gallery/
住所〒104-0031 東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA 2F
アクセス東京メトロ銀座線京橋駅2番出口より徒歩1分、東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅6番出口より徒歩3分、都営浅草線宝町駅A4出口より徒歩3分、JR山手線有楽町駅京葉口より徒歩7分
電話番号03-5250-6530
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