Take Ninagawaこの度、Take Ninagawaでは、 ニューヨークを拠点に活躍する河井美咲の二度目の個展を「Homeland 2020」と題しまして、8月29日より10月3日まで開催する運びとなりました。
今展では、紙や木、布、また世界中の100円ショップなどで見つけてきたバリエーション豊かな素材をもとに、ビデオとサウンドを加えた巨大なインスタレーションの新作を発表します。国内では、2006年にワタリウム美術館で開催された「ボロボロドロドロ」展以来の大規模なインスタレーションとなります。日本のアンダーグラウンドコミックにみられる「へたうま」美学や、100円ショップなどでみられる安価なグッズの奇妙なデザインに影響を受けた河井美咲は、友人や知人、またはアイドルなど、周りに存在する人々をキャラクターに、宇宙ステーションや、飛行機、カーレーシングといった世界を立体作品につくることで知られています。またその影響は、明るい色で描かれた、笑っている木やストロベリー、動物たちの絵にもみられます。
「Homeland 2020」は、画廊空間いっぱいにインスタレーションされた、宇宙のどこかに存在する惑星「地球」というアミューズメントパークです。この並外れた風景には、噴火している火山や「コブラ・コースター」と名付けられた回転ジェットコースター、回転ブランコ、巨大なタコ、また筋肉マンという名の建築物のようなタワーが登場し、そこにインストールされたビデオからは、Homelandのキャラクター達がNHK教育番組のように歌を歌ったり、気象予報や、太陽電気の宣伝を放送しています。
歴史を通して定期的に表面化するカルト的アイデア、ニルヴァーナを直感的に反映する一方で、河井の「Homeland 2020」は、現実のグロテスクなユートピア ― 人類の遺産でもある大阪道頓堀やディズニーランド― をも同時に内包します。河井の制作の細部、色やデザインパターン、テクスチャーや有機的形態に現われる偏執さと生命力は、田中敦子や草間彌生といった偉大な日本の先人を思い起こさせます。彼らと同様に、世界の中に世界が重なりあう様子は、未来が現実の重力から解放され、くるくる回転しているような、自由なビジョンを提示しています。
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