古屋誠一 「メモワール. 」

東京都写真美術館

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東京都写真美術館では、1970 年代からヨーロッパを拠点に活動する古屋誠一の「メモワール.」展を開催いたします。古屋誠一は、1950 年静岡県に生まれ、1972 年に東京写真短期大学(現東京工芸大学)を卒業後、1973 年にシベリア経由でヨーロッパに向かい、1987 年以降はオーストリアのグラーツを拠点に精力的に作品制作を続けています。隣接する国々の国境地帯やベルリンの壁など、様々な「境界」を問う作品を発表する一方、オーストリアの写真批評誌『カメラ・オーストリア』では、創刊時から編集に参加し、日本の写真家をヨーロッパに紹介するなど、幅広い活動を展開しています。1985 年に東ベルリンで自ら命を絶った妻クリスティーネを撮影した写真集『Mémoires(メモワール)』では、家族が抱える闇や悲しみ、社会における生と死の問題を露呈し、国際的に高い評価を得ました。主な著作に、1980 年に滞在したアムステルダムからなる写真集『AMS』、『Seiichi Furuya Mémoires 1995』などがあり、2002 年には『Last Trip to Venice』により第27 回伊奈信男賞、2007 年には『Mémoires 1983』により第19 回写真の会賞を受賞のほか、国内外の展覧会に多数参加しています。近年は、妻クリスティーネの手記を掲載した写真集も制作し、現代社会における家族のあり方を問う写真家としても注目を集めています。

本展は、1989 年より20 年あまり発表し続けている「メモワール」の主題の集大成となる展覧会です。「彼女の死後、無秩序な記憶と記録が交差するさまざまな時間と空間を行きつ戻りつしながら探し求めていたはずの何かが、今見つかったからというのではなく、おぼろげながらも所詮なにも見つかりはしないのだという答えが見つかったのではないか」(2010年1月インタビューより)という古屋の思いは、ピリオドを打った展覧会タイトル「メモワール.」にも表れています。

事実と正面から向き合い、もう一人の自己を相手に、時間と空間を超えて生き続ける記憶を、蘇生させ編み直してきた古屋の制作活動。「写真とは心の奥深くに籠る“どうしようもない何か”と向き合い、さらにそれを表現の場へと引き上げることを可能にしてくれる素晴らしいメディアである」という古屋の表現の世界を、東京都写真美術館収蔵作品「Mémoires(メモワール)」シリーズを中心に約130 点で展覧します。また、古屋作品の真髄でもある写真集の編集過程を公開、古屋自らが編集・製本した未発表の自家版写真集も出品いたします。

関連イベントについては展覧会ウェブサイトをご確認ください。

メディア

スケジュール

2010年05月15日 ~ 2010年07月19日

アーティスト

古屋誠一

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Reviews

Cheri Pitchapa Supavatanakul tablog review

Tangible Memories

Seiichi Furuya "Mémoires." exhibition at the Tokyo Metropolitan Museum of Photography.

tunes: (2010-05-18)

一度展示を見終わっても、最初の展示に戻ることの出来る「凹」の字状の展示となっています。それだけに何度も見直したくなる写真展です。

http://blog.livedoor.jp/tunes1/archives/52615917.html

cucino: (2010-07-11)

「死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ」という村上春樹さんの小説の一節を思い出す写真でした。
http://cuccino.blog104.fc2.com/blog-entry-71.html

jinno: (2010-07-15)

自ら命を絶つといった事前情報が決して邪魔をすることなく、更なる「何か」を感じる作品の数々。http://ameblo.jp/jinjin0116/entry-10590916737.html

taikiti: (2010-07-19)

「人の死」に対して思い入れが強くなれるのは、
よりその人をよく知るから強まるのだと改めて思いました。

きちんと古屋さんの作品を鑑賞をするのは今回がはじめて。

誠一さんが「妻の死」の唐突な悲しみを受け入れる前後の
気持ちがより深く、でもなぜか俯瞰しているように見えます。
ポートレイトでもある今回の写真は、
愛する人の一生が欠けざる終えない状態で完結されています。
細かな人間の表情の違いを理解するのに
時間がかかりますが、
クリスティーネさんの繊細な表情の違いが観る者の
想像をかきたてます。

写真集を購入するまでは至らなかったのですが、
ストーリー性ありの展示だと思いました。


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