銀座メゾンエルメス細川護熙は1938年東京生まれ。1993年から1994年にかけて第79代内閣総理大臣を務めたあと、60歳を機に政界から退いてからは、神奈川県湯河原町の自邸「不東庵」で陶芸をはじめ、書、水墨、漆芸といった多岐に渡る制作活動を続けています。多忙を極める生活にピリオドを打ち、全く未経験の状態から始めた陶芸は発表以来、高く評価され、日本各地で数々の個展を開催しています。
「市井の山居」と題された本展覧会では、近年精力的に制作している絵画作品を中心とし、それをランドスケープの一部に見立てたようなしつらえのなかで、茶碗、陶仏など数々の作品を展示いたします。「不東庵」には公私ともに交流の深い建築史家の藤森照信氏が設計した工房と茶室「一夜亭」がありますが、今回フォーラムの空間でも同じく藤森氏設計の茶室「亜美庵杜(あびあんと)」が皆様をお迎えします。新聞記者として、政治家として特殊でかつ厳しい時の流れのなかに身を置きつつも培ってきた細川の芸術への造詣は、閑居生活に入った現在も尚一層生き生きと輝いています。日々、表現者として研鑽を積み重ねる姿は、現代社会を生きるすべての人々が表現活動への扉を開ける鍵を持っているということを気づかせてくれるでしょう。
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