青木昭「家族の時間」

銀座ニコンサロン（ニコンプラザ内）

終了しました

アーティスト

青木昭

人は人生の中で何種類かの時間を過ごして行く。
結婚して、作者の新しい家族の時間が始まり、流れ出して行く。その時その時には、幸せともいえるその状態が永く続くように感じられる家族との時間、生活。いつしか知らないうちに変化して行って、気がつけば一方では永かった仕事の時間は過去のものとなっている。永く患っていた妻はとうとう入院して退院が難しい状態になり、いつまでも元気でいてくれると思っていたひとり息子が思いがけなく急に亡くなって、悔いと悲しみの中で家族の時間にもやがて終わりがやって来る事を知らされる。写真を見ながら振り返ると、家族と共に過ごした記憶のひとつひとつが愛おしく、戻ることのできない時の切なさを感じる事となる。
作者は二十代の後半に数年、余暇を利用して写真を撮っていた時期があった。その後永いブランクを経て、在職していた約８年前の単身赴任中に、また写真を撮るようになった。そのうちプロの写真家に近づきたいという思いを強く持つようになり、定年退職後に写真の専門学校に通い続けて今日に至っている。
本展では、作者が家族と過ごしてきた三十年余の生活の一こま一こまを展示する。カラー75点・モノクロ1点。

スケジュール

2010年8月4日(水)〜2010年8月17日(火)