ギャルリー東京ユマニテギャルリー東京ユマニテでは、この度「菊池伶司展」を開催いたします。菊池伶司(きくちれいじ1946-1968)は40年以上前に22 歳という若さで亡くなった銅版画家です。最後の2 年間におおよそ60点余りの作品を制作し、「第36回日本版画協会展」で新人賞、「第3 回ジャパンアートフェスティバル(国際芸術見本市)」、「第12 回シェル美術賞展」などに入選し注目を集めました。90年代以降には町田市国際版画美術館、練馬区立美術館などで展覧会が行われ、2007 年にはNHKTV「新日曜美術館」で紹介。同年「菊池伶司版と言葉」(堀江敏幸、加藤清美、柄澤齊共著・平凡社)が刊行され、大きな反響を呼びました。菊池は、子供の頃から病弱で入退院を繰り返す生活の中、銅版画に出会い、上智大学に進んだ後も中退し銅版画の制作に没頭していきました。菊池の作品イメージには人体解剖図や検査に使う計測器、医師が書くカルテの文字を思わせるものが多く出てきます。それは、彼が日常目にした風景ですが、生への強い意志が画面に残された痕跡として作品から見てとれます。60 年代後期、アートシーンも時代の変化を大きく受け止めた時代、一人の若き銅版画家の仕事として大きな意味を持っているといえます。
今回の展覧会では、ご遺族の意向で手元に残された38種類59点の作品を展覧販売いたします。本展の出品作は、没後1969年に東京店大阪フォルム画廊で開催された「菊池怜司銅版画遺作展」出品のために、遺族監修の元で刷られた作品ですが、その際ご遺族のために残された作品を販売させていただくもので、ご遺族からの菊池作品は今回が最後の展示となり、菊池の仕事をほぼ網羅する展示となります。現在も尚、多くのファンを持つ菊池の銅版画の世界。この機会にお見逃しなく是非ご高覧下さい。
[画像: 菊池伶司「Alligator Message」(1968年) 銅版画 42x37cm (第36 回版画協会新人賞受賞) ]
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