「清水多嘉示資料展 第1期 諏訪からパリへ-清水多嘉示の形成期」 展

武蔵野美術大学 美術館・図書館

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武蔵野美術大学彫刻学科は、本学の前身である帝国美術学校設立の2年後の1931年に開設され、本年は創立80周年にあたります。この機会に、帝国美術学校設立に参画し、彫刻学科の柱として科長・主任を長く務めた清水多嘉示(1897~1981)が遺した貴重な資料の全貌を今年2期に分けて展覧いたします。

清水の資料のほとんどは初公開資料でした。それらは彼が育った大正期の「信州白樺派」の余韻が残る文化環境、1920年代における西欧体験と帰国後の着地、記念碑的彫刻への意志と戦時体制・敗戦での処身、「具象-抽象」問題と芸術における精神的・理念的なものの世俗化、などに関する彫刻家の現実を多角的・重層的に示しています。帰国後の清水の軌跡は、そのまま昭和彫刻の通史をなすものといえます。これらの資料に対して、本学共同研究「清水多嘉示の美術教育について」で調査研究が行われ、本展はその成果を発表するものでもあります。成果の一部は、既に共同研究報告書『清水多嘉示 資料/論集Ⅰ』(平成21年10月 武蔵野美術大学調学科研究室 発行)として公表されています。また本研究は、平成21年~22年に日韓両国で開催された本学80周年記念事業「権鎮圭展」(韓国国立現代美術館・東京国立近代美術館・武蔵野美術大学美術資料図書館共同開催)企画の基礎ともなりました。

今年開催される2回の展示は、大正から昭和という激動期に、一貫した理念のもとに誠実に生きた清水を、日本の近代彫刻史のなかで一時代を画した彫刻家として再評価する試みとなります。

第1期では、大正から昭和初期までの資料を諏訪時代と滞仏時代に分けて展示いたします。これらの時代に、清水が美術家として自らを形成した過程を示す、スケッチ類、水彩画油彩画、石膏原型、書簡類、写真資料、美術を中心とした書籍類、新聞、商業ポスター、パンフレット、文展、帝展、二科会や院展のカラー版絵葉書類、の資料を出展いたします。

今回の展示では、清水の、日本の大正期で培われた資質がフランスのエコールドパリに遭遇して高揚する様子が見てとれます。青春時代の清水に堆積した二つの地層に含まれる鉱物は、その後の重層から析出する結晶の基本構造を決定づけています。諏訪で抱いた「芸術の都」パリへの憧憬と彼の地で築いた成果、その二つの実像を克明に裏付けるこれらの資料は、アモルファスな昭和のプロローグといえるでしょう。

メディア

スケジュール

2011年07月04日 ~ 2011年08月06日
7月18日は特別開館、土曜日と特別開館日は17:00閉館。

アーティスト

清水多嘉示

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