ニコンサロンbis“スカベンジャー”(ゴミやくずを拾い集めて生活する人)“スモーキーマウンテン”(マニラ市北部にあったスラム街231)およそ30年前、フィリピンの貧困問題はこれらの言葉を象徴として全世界へと知れ渡った。巨大なゴミ山に群がる子供たちの姿や、劣悪な環境下で暮らす人々の姿は、世界に衝撃を与えた。
その一方で、フィリピン政府は国のイメージが損なわれることを恐れ、主要なスモーキーマウンテンの強制閉鎖を行い、表向きにはフィリピンの貧困問題は改善されるかのように思われた。実際に、数年前までは徐々にではあるが、国内の貧困率は減少しつつあった。しかし近年、フィリピンの貧困層は再び増え始めており(過去4年間で200万人が増加)、貧富の差はさらに拡大している。
急速に経済成長を遂げている東南アジア諸国の中で、フィリピンは貧困層が増加している唯一の国でもある。点在するスラムや路上での生活は劣悪な環境のみならず、病気やドラッグ、暴力などの問題も山積しており、彼らの厳しい生活にさらなる影を落としている。かつての世界的な象徴なき今もなおこの国に深く染み入る貧困という現実は、何一つ変わっていないように思える。モノクロ30点。
ギャラリートーク
4/9(土)13:00-14:00
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