GALLERY SPEAK FOR油彩のリッチなニュアンスを活かして精緻に描きあげるキャンバス画、それが亀井雅文氏の世界です。しかし、モチーフに選ばれるのは味わい深い風景や人物などではありません。衣服など日常のありふれたオブジェクト。それも見栄え良く畳んだり、モデルが着用したりする「ハレ」舞台のモノたちではなく、おもむろに脱ぎ捨てたような脱クライマックスのままを、宝物のように丹念に描きとめています。そのモノたちがそこにある佇まいの意味を沈思させる写実力だけでなく、そこに長い時間注がれる亀井氏のまなざしの深さに思わずチューニングを合わせてしまうような、不思議な覚醒感を味わえる絵です。
本展は亀井氏にとって2年ぶり2度めの個展です。生地の縦糸・横糸からとられた「タテ ヨコ」。それらを身にまとった人を意味する「ナカミ」をとってタイトルとしています。「絵の中に人は存在しなくとも、衣服を通して感じられる人の気配に気づいてもらうことを意図している」と亀井氏。衣服のオーラ、フェティシズムからフォーカスアウトして描かれる人のポートレートには、さらに彼らを包む社会一般のありかたも雄弁に活写されているのかも知れません。
藤原ヒロシ氏のコミッション・ワークを含む、0号から100号まで大小さまざまな油彩画の他、196枚で構成されるコンセプチュアルな組作品で構成されます。合わせて小さい新作オブジェやTシャツ、トートバッグ、関連書籍などを展示・販売いたします。
【ギャラリートーク開催】
2011年11月11日(金)18:30~ 入場無料
作品解説=亀井雅文 聞き手=白根ゆたんぽ(イラストレーター)
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