英ゆう 「祖を辿る旅」

LIXIL ギャラリー1 & 2

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亜熱帯の豊かな大地を赤い鮮やかな花が埋め尽くすように咲き、湿度を含んだどこか甘い空気がえんえんと連なる濃い緑の上を漂っていきます。下着姿の男の子たちがたわわに実ってぶら下がるワクワクの木の下に意地悪な女の顔を持った犬が横たわり、千日紅の大きな花環が架けられた記念塔の向こうに見える黄金色のチャオプラヤー川を、蛇型の花輪を冠した王族の船がゆっくりと通っていきます。何か大きなものに自然と身を委ねた瞑想的な呼吸が英ゆうの画面からは立ち上って、アジアの悠久な時のうちでいつか出会う物語を垣間見る思いです。

英ゆうは、2000年から現在まで10年間にわたりタイと日本を行き来して制作をしています。以前はミクストメディア、パフォーマンスと素材と表現をつぎ込んだ作品をつくっていましたが、壁を感じ、どこに向かうべきか全く見えない状態のなか偶然旅行したタイで描きたいモチーフに出会ったといいます。それは、国民の9割が上座部仏教を信仰するタイに漂う、人間以前の力への尊敬、そこにあふれる自然や花の色、伝説のイメージでした。その後、キャンバスと油絵の具だけを使い、タイへ行きながら描き溜めた「ワクワクの木」シリーズを2002年に東京オペラシティで発表します。

2007から2009年まで、バンコクのシラパコーン大学に滞在し、大きな記念塔に小さな千日紅を点描のように埋め尽くした花環を掛けて、スケール感や遠近感にわざと錯覚を起こすシリーズを制作しました。今展では、バンコクの庭先等で多く見られる祠と日本の石灯籠を組み合わせた新作と併せて展示します。

古代日本から続く自然神への信仰や、文化の手触り、感覚、南方アジアから改めて日本を見つめ、自分自身のルーツを発見することで、豊かに広がり新しく進化していく英ゆうの世界を、どうぞ会場でご覧ください。

アーティスト・トーク 4月1日(金) 18:00-19:00

[画像: 「京都塩小路堀川の灯籠と和束の茶畑」 (2010) キャンバスに油彩 162×130.3cm]

メディア

スケジュール

2011年04月01日 ~ 2011年04月26日

アーティスト

英ゆう

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