Gallery Momo Ryogoku小野さおりは1981 年福島県生まれ。2005 年女子美術大学大学院修了、昨年群馬青年ビエンナーレ及びシェル美術大賞展でグランプリをダブル受賞、一躍脚光を浴びることとなりました。現在神奈川県に在住、女子美術大学の学生相談室で学生に親身に接しながら、制作を続けています。福島県の漁港の漁師の子として生まれ育ち、祖父を海で亡くした小野は、その時自然に対する畏怖、命に対するはかなさとかけがえのなさを体験し、ただ祈ることしかできなかった記憶を、深く心にとめて生きて来ました。
今展の「ギフト」はそうした祈りへの供物として捧げられると同時に、人や自然から与えられるものとしての「ギフト」として、二重の意味を持って作品が展開されています。そこには自然のみならず、人の手によって造られた容器にさえ、慈愛に満ちた優しい眼差しを感じることができます。2年振りとなる個展ですが、やわらかでしっとりした表現は従来のままに、細部へのこだわりがより一層増して、緻密な作品に拡がりや奥行きを感じさせることでしょう。
[画像:「ハジマリノザワザワ」 2010年 oil on canvas 145.5 x 145.5cm]
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