東京大学総合研究博物館小石川分館東京大学総合研究博物館小石川分館では、東京大学の歴史的な学術標本による常設展示「驚異の部屋」を公開してきました。そこに現代アーティストの創造力を重ね合わせることにより、アート&サイエンスの新たな展開を実験的に模索してまいりました。
今回、その1人として東京大学大学院情報学環教授の河口洋一郎氏を迎えます。河口氏は1970 年代よりコンピュータ・グラフィックス(CG) の分野において世界的に高い評価を得、現在も旺盛な創造力で芸術家・研究者として活動を続けています。河口氏のCG 映像作品は、国際学会ACM SIGGRAPH や国際美術展ヴェネチアビエンナーレ等にて高い評価を得てきました。昨今ではCG で作ったイメージを基に、意欲的に立体造形の制作も行っています。それらを深海や宇宙へ連れて行くための動くロボットにしたいと考えているのです。
河口氏が生み出す芸術生命体の形態や色彩には「花鳥風月」と「傾奇(かぶき)」の2つの要素が含まれています。「花鳥風月」は自然現象を感じる心であり、作品には日本古来の繊細さと深海や宇宙をも対象にする奇抜さが共存しています。「傾奇」は豪華絢爛で生命力豊かな風情であり、色鮮やかな草花や熱帯の魚類などに多様なイメージの広がりを見せています。 今回展示する立体造形は、河口氏が巻貝、クラゲ、魚、蝶といった海や陸の生物から発想を得て制作された独自の作品群です。その驚異の容貌の数々は、小石川分館に新たな異形博物誌をもたらします。
まだコメントはありません