イケムラレイコ 「うつりゆくもの」

東京国立近代美術館

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本展は、絵画、彫刻、ドローイング約145点を、1300平方メートルの空間の中に展示する、日本では初めてとなるイケムラレイコの本格的な回顧展です。半分以上の作品がドイツのアトリエから出品 (つまり日本初公開) で、新作も展示されます。

ちょっと不思議な存在。それがイケムラの作品のキーワードです。キャンバス地から浮かび上がってくる女、キャベツの頭を持つ男、うつろをはらんだ横たわる少女、岩の中にふと見てる怪物のような顔などなど。イケムラが幽霊とも思えるような存在をつくるのは、「うつりゆくもの」への関心を持っているからだと言えます。存在と無。動物と人間との間の進化論的関係。手つかずの自然と人間による文明。ともすればAからBへの一方向の移行としてとらえがちなうつりゆきを、彼女は、相補的で、往復可能で、蛇行的で、終わりのないものとみなし、それを自らの作品において表現しているのです。

彼女はまた、自らの作品がエコロジカルであってほしいと願っています。絵画は人間の身体に合わせた大きさ。彫刻の素材には土へと返りやすい粘土を選び、ドローイングでは木炭やパステルに紙といったシンプルな材料を使っているのです。そこには、この時代にアーティストとしてモノをつくることの意味について実践的に考えてきたイケムラならではの思想を見てとることができるでしょう。

そうしたイケムラの作品には、詩情の中に哲学が、静けさの中に情動的な強さが感じられます。またフラットに見えて奥行きがあります。相反する質を優しく包みこむ彼女の作品は、これからの「うつりゆき」を考えなければならない今こそ、深く感じとれるのではないでしょうか。

■シンポジウム: 「芸術におけるエコロジー」
登壇者: イケムラレイコ、加須屋明子(京都市立芸術大学准教授)、保坂健二朗(当館研究員・本展企画者)
日時: 2011年8月27日(土) 13:00-15:00
場所: 当館地下1階講堂
申込不要・聴講無料 (先着140名)

[画像: イケムラレイコ 「黒に浮かぶ」(1998-99) 豊田市美術館 撮影: 林建雄]

メディア

スケジュール

2011年08月23日 ~ 2011年10月23日
金曜日は20:00まで開館

アーティスト

イケムラレイコ

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Reviews

takatokyo: (2011-09-19)

watefall: (2011-10-23)

superb exhibition. must see.

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