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小林俊哉 展

マリーギャラリー
終了しました

アーティスト

小林俊哉
小林俊哉は植物の生き方を通して、そこに在るものと、見えないだけで在るかもしれないものを表現する。 植物は生きるために他のものを食べるのではなく、水と太陽の光を受ける。 そして自らは動くことができず、風や他の生き物にその生命をあずけている。 そのうち、緑いっぱいの葉は枯れ、色鮮やかな花はしぼみ、散っていく。 小林は日々植物を眺めるなかで、もし植物がなにかを考えているならば 生き方としてなにを求め、夢み、そしてなにを諦め、芽吹いては散っていくのだろうか、と度々思う。

小林は初期の頃、自らの心の動きを黒一色と油絵の具のマチエールによって表していた。 一般的には黒に明るいイメージではなく、闇、無、悲哀というイメージが強い。 また、どの色の上に黒を塗っても黒色にしかならない。すべてを消してしまうかのような色である。 しかしながら、それは黒が色全体を内包していることを示す。 イメージにおいても、闇や無には別の一面がある。 闇は、目視できなくとも存在しているものもあるだろう。無は、新しい何かの始まりを感じさせる。だからこそ小林は、黒一色で感情を表すことを追究している。

本展覧会は、木蓮の花を主として、黒と白の配色で構成される。 白は、北海道出身の小林に特別な感情を抱かせる。雪の白以外で小林の胸を打つのは、この木蓮の白であった。 木蓮はつぼみでいる時間は長いが、あんなに美しい花の寿命は短い。 その生命の儚さを憂いでいるのか、来世への祈りなのか。 木蓮のつぼみは人が両手を合わせているように見えると、小林は言う。 もし木蓮がなにかを夢想し、願っているならば、 小林の手によってそれを叶え、目には見えていなかったものを存在させる。

[画像:「Eternity and a Day. -Magnolia」(2011)キャンバスに油彩、117x80x3 (cm)]

スケジュール

2011年4月22日(金)〜2011年5月14日(土)

開館情報

時間
13:0018:00
休館日
月曜日、火曜日、水曜日、日曜日、祝日
入場料無料
会場マリーギャラリー
mariegallery.com
住所〒103-0007 東京都中央区日本橋浜町3-33-7 1F
アクセス都営新宿線浜町駅A2出口より徒歩5分、東京メトロ半蔵門線水天宮前駅5番出口より徒歩8分、東京メトロ日比谷線・都営浅草線人形町駅A1出口より徒歩11分
電話番号03-6321-3442
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