山種美術館アーティスト
横山大観、川合玉堂、上村松園、東山魁夷、高橋由一、亀井至一、浅井忠、岡田三郎助 他
わが国固有の演劇で、伝統芸能の一つである歌舞伎は、慶長8(1603)年に出雲阿国による北野天満宮での興行以来、400年以上もの歴史を誇り、現在では重要無形文化財(1965年)およびユネスコの「世界無形遺産」(2009年)に指定されています。一方、「歌舞伎座」もまた、明治22(1889)年の創設以来120年を超える歴史を重ね、多くのファンに愛されてきた芸術の殿堂といえるでしょう。昭和26(1951)年、「日本で最高の美と情緒との象徴的場所」そして「最高の気品と品質を暗示すべき雛型の場所」を目指して、戦後再建された歌舞伎座内には、企業などから提供された近代日本美術の名品が掲げられました。以来、歌舞伎座の歴史とともに、竹内栖鳳、小林古径、安田靫彦、奥村土牛、速水御舟らの日本画に加え、高橋由一、浅井忠、岡田三郎助、和田英作ら洋画家の作品群が「幕間の美術館」として劇場を訪れる人々の目を楽しませてきました。
23年前に小規模な展覧会が開かれて以来、歌舞伎座ゆかりの名品が初めて一挙公開される機会となる本展では、普段劇場で見慣れていた近代絵画のみならず、歌舞伎の歴史を語る上で大変重要な『かふきのさうし』、明治の歌舞伎座創立当時の辻番付など史料もあわせて公開いたします。貴賓室や応接室などに飾られ、長らく一般公開されることのなかった横山大観、川合玉堂らの作品に加え、初公開となる資料(戦後の歌舞伎座再建の歴史を語るに欠かせないマッカーサー元帥らによる手紙、歌舞伎役者たちが書画を寄せた稀少な《俳優書画帖》、六世中村歌右衛門が自身の楽屋の欄間に描いた《紅白梅》)など、まさに「知られざる」歌舞伎座の名画の数々をご紹介いたします。
[画像: 上村松園 「円窓美人」]
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