GALLERY SPEAK FOR「新ビオフェルミンS錠」や、焼酎「それから」の広告など、同時代感をつかみつつ、ヒューマニティ溢れるまなざしから広告写真を手がけている森 善之氏。受け手の心へ深くリンクする、優しい写真話法が高い評価を受けています。一方で、2008年に写真家ユニット「七雲」を組織すると、日本のローカルな風土や暮らしを、各県ごとにフォーカスするグラフ誌「ジャパングラフ」を発行開始。写真の潜在的な力で貢献する社会的なアクションとして注目を集めています。
本展は、彼が約6年のあいだ取り組んできたアートピースのシリーズを展示する初の機会として企画されました。タイトルの通り、テーマは「水」です。彼は約10年前、南米のアマゾン川の取材に出かけ、世界観が水を軸として大きく変わったといいます。その後、紀伊半島の源流域などでこのシリーズを撮影するようになりました。奇遇にもその流域が、かつて自分が渓流釣りによく通っていた川だったことに気づいた彼は、川の流れや雲など、地球を循環する水の様々な姿を描きとめ続けてきたのです。生命もまた「水のすみか」だと気づかされ、輪廻を見つめるように水を撮影することが「大切な、生きるためのビジョンを与えてくれた」と森氏。青や緑、白が美しく映えるグラフィックな味わいの写真群は、ネイチャー写真かドキュメンタリーかの問いを越え、次々と人々の心を癒して伝播し、定着していくコミュニケーションアートだとも言えそうです。
今回は、30点あまりのC-print作品を展示する他、同名タイトルの写真集も販売。他に、これまでの活動を伝える「ジャパングラフ」などの書籍を紹介・販売いたします。また、本展の売上げ金の一部を、東日本大震災の被災者支援活動へ寄付いたします。
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