「アイヌ工芸 -祈りの文様-」展

日本民芸館

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アイヌの人びとは、およそ17-18 世紀には現在の北海道全域を中心に千島列島、樺太南部、本州北部の津軽・下北半島まで広範囲に居住や行動の痕跡を残しています。自然のなかで狩猟採集を中心として生活を営んできたアイヌの人びとにとって、動植物をはじめ山や川、火、雷など、自然そのものが神であり、天地のあらゆるものに霊魂が宿っていると信じ、人間の作った器物もまた霊性をもつと考えました。

衣服や木工品などの生活用具には独特の力強い文様が施されています。彼らはアイヌ文様それ自体に除魔性や呪術性を認め、長い歴史のなかで完成度の高い民族文様を作りだしました。代表的な文様に「モレウ」と呼ばれる渦巻き文と、「棘を持つ」の意味あいの「アイウシ」と呼ばれる括弧文があります。衣服の背に施されたモレウは邪視となって着ている人間を守り、背や袖口や裾周りに刺繍したアイウシは、悪霊の侵入を防ぐとされます。着る人の無事を願う思いを込めた文様です。

アイヌの女性が作った現存する衣服には、オヒョウの木の繊維やイラクサで織ったものと、本土から移入した古布で仕立てたものがあります。オヒョウの重くしっかりした布に本土から渡った黒や紺木綿を切伏せしたアットゥシ、イラクサの白い布に切伏せしたテタラペ、木綿の衣服にテープ状に細く切った木綿や絹を切伏せしたルウンペ、木綿の衣服に広巾の木綿を大きく切り抜いて縫いつけたカパラミプなどです。中でも赤いモスリンのルウンペは世界的にも類例の少ない貴重な品です。

一方男性は木製の器や生活道具を作りました。動物の解体や衣服の切伏せに用いたマキリ(小刀)や煙草入れ、神への祈りを伴う酒儀礼で用いたイクパスイ(捧酒箸)などにもアイヌの文様が刻まれています。

この度は、当館蔵の所蔵品を主に静岡市立芹沢銈介美術館より16点を拝借し、合わせて約100点の展示となります。どれも精霊信仰と深く結ばれたアイヌの人々の祈りの暮らしの中で用いられた品です。アイヌ工芸の世界をご堪能ください。


[画像: 北海道アイヌ「ルウンペ(木綿地に絹・木綿切伏衣裳)」(19世紀)丈124.0㎝]

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スケジュール

2013年04月02日 ~ 2013年06月02日

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