「アヴェス・ヤポニカエ2――紙に描いた標本」

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本展示は河辺華挙が明治時代に描いた日本画を題材に、日本画家が鳥を見つめた視線を再現するものです。日本画に描かれる鳥といえば、例えば「松に鶴」「月に雁」のような、半ば模式化された図像の印象が強いかもしれません。しかし、画家たちは空想上のテンプレートを描くことに執心していたのではありません。この巻物は粉本、すなわち、リアルな鳥を描くための精密資料であり、いわばそれ自体が研究標本と言えます。実物を前に丹念に観察し写生し、それが叶わなければ手本を写すことで、より写実的であろうとした絵師の姿がここにあります。生体の姿を再現するためのポーズ集までも描かれた粉本はまさに、現代のアニメーションにおける設定資料集と同じ役割、同じ内容を持っているのです。今回の展示では、キジとオシドリを中心に据えました。キジの複雑な模様や、オシドリの羽毛の重なりを捉えることは決して容易ではありませんが、この正確な描画と観察眼は、科学者による冷徹で精密な目と何ら変わるところがないと言えましょう。彼らは観察者、あるいは博物画家たり得る資質を十分に持っていたのです。

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2015年05月26日 ~ 2015年08月30日

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