サム・デュラント「Borrowed Scenery」

BLUM & POE

poster for サム・デュラント「Borrowed Scenery」
[画像: サム・デュラント「 1853-1900, Map of the World, Japan Centered」(2015) Colored pencil on paper, Two parts; Left: 51.9 x 61.8 centimeters, Right: 57.2 x 76.2 centimeters Courtesy of the artist and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo]

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BLUM and POE 東京では11月28日(土)よりロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、サム・デュラントの新作個展「Borrowed Scenery」を開催致します。本展は当ギャラリーではデュラントの10回目、国内では15年ぶりの個展となります。
デュラントは立体作品、インスタレーション、写真、ドローイングを通じて社会や歴史、政治的な問題についての考察を続けてきました。本展の作品は、1853年のマシュー・C・ペリー提督とその艦隊の江戸来航、及び1905年の日露戦争での日本の勝利といった、近代日本における重要な二つの歴史的瞬間に着想を得ています。
一連のドローイングと版画作品では、アメリカが強制的に貿易協定を結ばせるべく、軍事攻撃をも仄めかし、幕府との交渉に臨むペリー提督の有名なシーンが描かれています。この来航時の様子はペリーに同行していた画家ウィリアム・ハイネによって記録されました。デュラントはその際のハイネの作品を用いて政治的領域における芸術家の役割、また、歴史を形成する文化やアイデンティティーを表現していると同時に、それは日本人へ向けて作品を制作するアメリカ人アーティストである自身の立ち位置を象徴的に示唆しています。また、デュラントは3つの絵巻作品において、ハイネが描いた絵と共に、日本人の視点から描かれた同じシーンを交互に見せることで、両国の運命を劇的に変えてしまった出会いの瞬間における日米の認識の違いを比較しています。「Americans」、及び「Borrowed Scenery」と題されたドローイング作品は同様の絵巻形式を用いていますが、その物語性は緩和されています。「Americans」では新たな外国人像がデュラントによって再提示され、その描写はユーモアを交えつつも来訪者達に対するある種の不安感を表現しています。
浮世絵を意識した3点の小さなドローイングも、上記に述べた二つの歴史的出来事から着想を得ており、これらの作品は日本と欧米の独自の世界地図の描き方を表しています。「1850-1900, Map of the World, America and Russia」ではアメリカ兵とロシア兵の背後に外国船に包囲された日本地図が描かれており、島国である日本が近代化せざるを得ない状況に立たされていることを自ら認識している様子が見受けられます。「1853-1900, Map of the World, Japan Centered」は日本を中心として描かれた世界地図と、外部からの影響を比喩的に表した巨大な手のイメージを並べた作品です。日本人の生活への外部からの干渉に対する人々の歓迎、反抗心、無関心といった様々な反応を示しています。
「1905, Japan Defeats Russia, Empire」もまた二つのイメージによって構成されており、欧米の植民地支配の長い歴史の中で、初めて大国の権力がアジアの小国によって敗北を喫した瞬間に着目しています。この歴史的事柄は20世紀に世界各地で繰り広げられ、そして、今なお続く一連の独立闘争に通ずるとも言えます。このドローイングでは日本兵がロシア兵を強姦する勝ち絵と、戦争の勝利がもたらした影響を示す英地図が対で描かれています。この春画は戦争での勝利をショッキングかつ比喩的に表現するだけでなく(侵略とは性的側面を孕んだ行為であるということを暗示し)、日本の帝国主義の欲望を表現しています。

メディア

スケジュール

2015年11月28日 ~ 2016年01月16日

オープニングパーティー 2015年11月28日

アーティスト

サム・デュラント

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