「奥村雄樹による高橋尚愛」展

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[画像: イスラエルの高橋尚愛、1975年(習作)| 2016 | デジタル加工された切り抜き(『イスラエルのラウシェンバーグ』(イスラエル美術館発行、1975 年)より 16.6 × 22.8 cm Photo courtesy of The Israel Museum, Jerusalem; first published in “Rauschenberg in Israel”, 1975 Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN]

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奥村雄樹は、美術史の再訪や、他者の作品解釈などから出発するプロジェクトにおいて、作者性や協働といった、今日的なアートの問題意識をベースとして活動しています。そのコンセプチュアルな作風は、精力的なリサーチや、プロセスの中で連鎖する出来事の延長に位置づけられるとともに、「私」という主体やアイデンティティについての一貫した問いかけの実践でもあります。本展は、1940年生まれのアーティスト、高橋尚愛をめぐる、奥村と高橋の展覧会です。高橋は1962年に渡伊後、ミラノでルーチョ・フォンタナ、1969年から2008年まではニューヨークでロバート・ラウシェンバーグのアシスタントを務め、両者とのコラボレーションによる作品も手がけた作家でありながら、その活動は歴史に埋もれていました。奥村はアントワープの伝説的な画廊、ワイド・ホワイト・スペースにて行われた高橋の個展(1967年)の資料を見つけ、好奇心の赴くままにリサーチを始めます。当時のギャラリストの協力や高橋本人との出会いを経て、ブリュッセルや東京、アムステルダムでの展示において、高橋尚愛を注釈し、代理し、協働する試みを繰り返してきました。

今回のフォーラムでは、二人のアーティストの交流によって見出され、作り出された作品群を通じて、現在進行形のひとつの美術史の在り方を探ります。例えば本展では、高橋の初期、ニューヨーク時代のプロジェクトを紹介します。ジャスパー・ジョーンズやゴードン・マッタ=クラークなど22名のアーティストに依頼し、記憶だけを頼りにアメリカの地図を描いてもらった作品は、コラボレーションをベースとした傑作として、また70年代ニューヨークのアートシーンやコミュニティを蘇らせる、貴重な資料としても鑑賞することができます。そして奥村は、彼自身が高橋としてインタビューに答える映像作品や、高橋の記憶を自身の作品に投影させ、両者の重複や揺らぎを触発するアプローチなどを通じて、美術史の中に新たな光景を生み出し、作者や作品の解釈を詩的に拡張してゆきます。2人のアーティストの瑞々しい対話は、アートが常に実践によって新たな文脈や解釈へと開かれていることを私たちに示唆するだけでなく、不可避の主体「私」から抜け出し、他者の記憶やイメージを通して歴史に介入できる疾走感を教えてくれるでしょう。

メディア

スケジュール

2016年06月04日 ~ 2016年09月04日

アーティスト

奥村雄樹高橋尚愛

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