古武家賢太郎「ヒロシマカラー」

MAHO KUBOTA GALLERY

poster for 古武家賢太郎「ヒロシマカラー」
[画像: 古武家賢太郎 左: 「down」(2017) 木に色鉛筆 84.1 x 59.5cm 右: 「The Crecent」(2017) 木に色鉛筆 84.1cm x 59.5cm]

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古武家賢太郎は2006年よりロンドンに拠点を移し制作を続けています。一目見るだけで彼の作品とはっきりとわかる、類まれな想像力と表現力を特徴とする作品の多くは、桜の木材で作られたボードに色鉛筆で描かれるごくシンプルな技法によって生み出されています。色鉛筆で描き重ねられる色彩表現の中には鮮やかに塗りつぶされた色面がある一方、支持体である桜の木の表面の滑らかなニュアンスがほんのり透けて浮かびあがる場面もあり、色彩の強弱のリズムが自然木の木目の流れの中で美しいコントラストを形成し、そこには人や森、謎めいた生き物や水辺の景色や生活の様子が広がっています。
少年時代にはゴッホやゴーギャンによる闊達な絵画に憧れていたという古武家は、多くの日本のアーティストが通過する美術系大学での専門教育を選択せず、ほぼ独学でユニークな表現方法を獲得しました。アーティストデビュー当時に注目された荒削りで自由なドローイングの時代を経たのち、古武家はより深い美術表現を求めロンドンのChelsea College of Artsに学びMFAを取得します。
今回の新作展で発表される作品の多くは、およそ10年のイギリス生活を経て一時帰国した古武家が、故郷広島に4ヶ月滞在し制作した作品となります。20世紀の歴史の中で記号化された「ヒロシマ」と、現在の広島。そして遠い昔につながる広島。古武家の描きだす明るい色彩の中にはこれまでの作品と同様に、ほんの少しだけ毒や闇を含んだモチーフや、正体不明のいきもの達などが巧みに潜ませてありますが、それはアーティスト独自の解釈を交えた自然界の再現でもあり、そのことによって作品の世界はより生き生きと、そして自然のワンダーを伴って私達の日常とつながっていきます。地図の上におかれたピンは広島を示していますが、そこから広がる色彩が特別な色でなく、私たち鑑賞者の心の中にもともと描かれた明るい色であったことを、アーティストは美術の眼差しを通して表現しているようです。

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スケジュール

2017年05月12日 ~ 2017年06月24日

アーティスト

古武家賢太郎

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