秋山祐徳太子「Fever! Akiyama」

ギャラリー58

終了しました

アーティスト

秋山祐徳太子

ブロンズでも大理石でもなく、ごく庶民的なブリキという卑金属を用いて生み出された男爵や皇帝、将軍、仏像といった作品の数々。「私の人生は、安価な素材で芸術の高みに挑戦していくことにつきる」と語った秋山祐徳太子のブリキ彫刻は、品格をたたえつつも愛嬌があり、哀愁さえ感じさせます。おなじみグリコのランナー姿で駆け抜ける「ダリコ」に代表されるポップ・ハプニング、政治をポップ・アート化した東京都知事選立候補、写真グループ「ライカ同盟」での写真家としての真摯な姿、軽やかに綴られたコラムやエッセイなど、諧謔を含んだ多彩な表現活動は多くの人を魅了してきました。

本展では、ブリキ彫刻、絵画、ドローイング、版画、愛用のはんだごてや絵筆、パフォーマンスの記録、東京都知事選のポスターと関連資料、書簡、生原稿、新たに発見された写真ほか、200点を超える作品と資料を年代順にご紹介いたします。一見破天荒に見えて実は生真面目な恥ずかしがり屋、義理人情に厚く真っ直ぐな江戸っ子で、高潔な泡沫精神を胸に秘め、人生をポップに駆け抜けた秋山祐徳太子の作品と85年の生涯を振り返ります。覧会タイトルの「Fever！Akiyama」は、1979年の東京都知事選ポスターのキャッチコピー。秋山祐徳太子のFever―熱気に満ちたポップな世界をお楽しみください。

スケジュール

2020年12月4日(金)〜2020年12月26日(土)