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《Les ailes (翼)》正面 2025 楠 h: 480cm

田中孝明 「Chemin」

emmy art +
終了しました

アーティスト

田中孝明
この度、emmy art +では、2023年の「Flow」に続き、2回目の当ギャラリーでの個展となる木彫作家・田中孝明による「Chemin」(シュマン)を開催いたします。今展は、来年2026年6月にフランス・パリのGalerie Boquet(ギャラリー ボッケ)での個展への架け橋となる、日本での先行開催展ともいえます。

田中孝明の彫刻は、楠を素材とし、「女性像」をモティーフとする彫像は、単なる人物の写実ではなく、森羅万象や生命の循環を愛しむ田中の内面世界の寓意を示しています。優しい木の温もりを感じさせる滑らかな表面の質感は、鑿だけで精緻に彫り込まれ、神秘的で柔らかい象徴性を宿した女性の顔貌は、リアリズムを超えて、田中の祈りをこめた何か抽象的なものに昇華されています。まさに祈りという信仰と造形が一体となった精神の彫刻であり、これまで多くの見る者の魂を揺さぶり続けてきました。

今展のタイトルである「Chemin」とは、フランス語で「道」や「道のり」という意味ですが、芸術的な文脈における「Chemin」は、芸術家の内面的な探求や表現の軌跡を表す言葉でもあります。田中の創作の原点ともいえるルーブル美術館所蔵のサマトラケのニケ像との出会いから、井波彫刻修行時代を経て、トモル工房設立に至り、国内外での展覧会、香港アートバーゼル出展など、時間的なプロセスにおける創作の進化や発展へと歩んできた道筋があります。また、それと同時に「木の中から作品を彫り出す」から「彫り出す作品で表現する」という自身の作家としての方向性や表現の道を模索し、富山県井波に制作拠点を構え、豊な自然と季節の機微を感じる環境で育まれながら、精神的な内省や感情的な揺らぎを含んだ人生の軌跡を歩んできました。そうして自身の創作のスタイルを確立していく田中のアーティストとしての「Chemin」を、今展を通じて感じることができます。そして、「Chemin」には芸術家の現在地を示し、未来への希求を見据えるという意味もあるように、この展覧会は、田中孝明が来年6月パリにて開催する個展へと続く、新たな挑戦であり、創作の未来を切り拓く出発点といえます。

本展では、全ての新作を一堂にご覧いただけます。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

[関連イベント]
オープニング&ギャラリートーク
日時: 10月11日(土)16:00〜18:00

スケジュール

2025年10月10日(金)〜2025年10月31日(金)

開館情報

時間
12:0019:00
土曜日は18:00まで
休館日
月曜日、日曜日
入場料無料
展覧会URLhttps://emmyart.jp/exhibitions.html?id=2jmlr2xpet
会場emmy art +
https://emmyart.jp/index.html
住所〒104-0061 東京都中央区銀座6-3-2 ギャラリーセンタービル 2F
アクセス東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅C3出口より徒歩2分、東京メトロ日比谷線・千代田線日比谷駅A5出口より徒歩5分、JR有楽町駅銀座口出口より徒歩5分
電話番号0362645530
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