インゴ・マウラー 「光の魔術師」

美術館という広い空間の各所にインスタレーションされた多彩な照明システムと、それらが生み出す美しい照明空間の数々に目を見張った。

poster for Ingo Maurer

インゴ・マウラー 「光の魔術師」

にある
東京オペラシティ アートギャラリーにて
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インゴ・マウラーは、照明器具の原点である電球(タングステン)にはじまり、ハロゲンライトやLEDなど最新のテクノロジーをいち早く取り入れてきており、今回の展覧会はそのままちょっとした照明デザインの歴史を感じさせるものである。しかし注目すべきは、そういったテクノロジーをいち早く取り入れたり、日本の照明に用いられていた紙をランプシェードに用いるなどといった新しい試みが単に奇をてらったものではなく、その特性を最大に引き出しつつ、独創的なデザインへとつながっている点だ。

ハロゲンライトにより可能になった低電圧の設計は、2本のワイヤーの上へ自由に照明器具を配置でき、多彩な空間演出を可能にしたシステム《ヤ・ホ・ホ》を生み出したし、紙をランプシェードに用いた《マモ・ノーチェス》シリーズは、その特性を利用して丁寧に形づくられた襞(ひだ)から、適度に照度の保たれた美しい光が放たれる仕上がりになっている。

著名なデザイナーと言えども、これだけまとまった形で作品を見る機会は少ないと思うので、ぜひとも足を運んでいただきたい。その期待に応えうるだけの多彩な引出しをマウラーは持っている。

Makoto Hashimoto

Makoto Hashimoto. 1981年東京都生まれ。横浜国立大学マルチメディア文化課程卒業。ギャラリー勤務を経て、フリーのアートプロデューサーとして活動している。主な企画展にReading Room (BankART Studio NYK/2005年)、都市との対話(BankART Studio NYK/2007年)、The House「気配の部屋」(日本ホームズ住宅展示場/2008年)など。2006年11月より横浜ベイクォーター内 「ギャラリーBOX」の作品展示をP3 art and environmentの芹沢高志と共に企画・制作。また、TABの他にポータルサイト「AllAbout アート・美術展」 「REALTOKYO」、雑誌「BT/美術手帖」「ARTiT」「美術の窓」などでもアート関連記事を執筆している。 展覧会のお知らせや業務依頼はhashimoto[AT]diacity.netまでお気軽にどうぞ。 ≫ 他の記事

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