3331 Arts Chiyodaから発信! 東京アートポイント計画『世界の現場から Talk&Cast』

海外のアートの現場を知るアーティストらがリアルタイムの情報を語るトークプログラム

In 特集記事 by 東京文化発信プロジェクト 2010-09-23

東京文化発信プロジェクトとTABがタイアップしてお届けするシリーズ記事第4弾。
今春オープンした秋葉原にあるアートセンター「3331 Arts Chiyoda」を拠点に展開されている『Tokyo Art Research Lab』から、ウェブサイトも活用しながらプログラムを発信していく『世界の現場から Talk&Cast』をピックアップ。[吉岡理恵]

インドでウォールアート・フェスティバルに参加した第1回目のゲスト淺井裕介さん

『Tokyo Art Research Lab』は、以前にも紹介した中央線沿線を拠点に展開している『TERATOTERA』をはじめ、東京の様々な人・まち・活動をアートで結ぶことによって新たな文化を創造・発信する『東京アートポイント計画』における人材育成プログラムです。

これからの東京に“アートポイント”をつくっていきたい人のためのこのラボの中では、カルチャーポータルサイト『REALTOKYO』 発行人兼編集長の小崎哲哉さんやアートコーディネーターの帆足亜紀さんら多彩な講師陣によるクラス制講座のほか、芸術を支援する法律家チーム、Arts and Lawが行う集中合宿セミナーや美術講座に定評のあるアーツイニシアティヴトウキョウが行う短期レクチャーシリーズが開講され、さまざまな面からアートプロジェクトについて学ぶ講座を用意しています。

その中のひとつ、『世界の現場から Talk&Cast』は、海外でアートの現場を見て、知るアーティストやアートマネージャーらが登場し、世界のさまざまな社会状況や、現地でのアートプロジェクトの最新事例を紹介するトークシリーズです。 Talk&Castは、トークイベントとして、また、音声収録したトークの模様を、後日ポッドキャスト番組として配信していきます。海外での実践的な活動事例をウェブサイトに蓄積していく試みで、今後のウェブからの発信にも注目です。

すでに3回開かれた公開収録には、淺井裕介さん、西尾美也さん、wah(ワウ)の南川 憲二さんら、20代から30代のアーティストらをメインゲストに迎えました。聞き手は、東京アートポイント計画ディレクターの森司さんです。

淺井さんはインドの最貧困州ビハールへ、西尾さんは国全体の失業率が半数を超える問題を抱えるケニア共和国の首都ナイロビへ、wahはオランダ第2の都市ロッテルダムに滞在しました。渡航のきっかけも、活動や現地での関わり方も異なる3組が、滞在制作の成果や体験をそれぞれ語ってくださいました。

この度、東京アートポイント計画のウェブから配信されるのは、インドに滞在した淺井さんをゲストに迎えた第1回目の収録番組です。

泥やマスキングテープを使った壁画で知られる淺井さんは最貧困州とされるビハールに滞在し、「ウォールアートフェスティバル・イン・ニランジャナスクール2010」に参加しました。ゲストには、フェスティバル運営スタッフのおおくにあきこさんとインドから一時帰国中の浜尾和徳さんも迎えました。
淺井さんは現地で複数の異なる色の泥を採集しこの作品を仕上げましたインドの村に小学校を贈ったけど、本当に一番よろこばれることだったのだろうか? というある大学生たちと考えた疑問からスタートしたというフェスティバルの背景には、 子どもたちは学校に行くのではなく一家の生計を立てる一員として働くことが珍しくはない日本とは異なる社会状況がありました。
お2人が語るプロジェクトの立ち上がりから実行までのエピソードはぜひポッドキャストで聞いてください。

■東京アートポイント計画 ポッドキャストプログラム
世界の現場から Talk & Cast Vol.1 淺井裕介in インド「ウォールアートフェスティバル 」

左から聞き手の森さん、ゲストの浜尾さん、おおくにさん、淺井さん
Overall Project in Nairobi(ナイロビ・アートプロジェクトvol.22回目のゲストには、ケニアに滞在した西尾さんが続き、「ナイロビ・アートプロジェクト」のお話を伺いました。

服の装いとコミュニケーションをテーマに活動を展開する西尾さんは、 2009年からこのプロジェクトをスタート。
現地に西尾工作所ナイロビ支部という拠点をもち、すでに2回ナイロビ・アートプロジェクトを実施、2回目の今年は、地域住民と協働で古着を縫いつなぎ、まるで蒸気機関車が着るための洋服のような巨大なパッチワークを制作した後、ケニア国鉄の線路上で集団で着用するパフォーマンスを行いました。西尾さんが昼間の路上でパッチワーク作業を始めると街の人が興味を示して、何か手伝えることはないか? とどんどん乗り出してきてくれたそうです。

路上でミシンを使って制作をしている西尾さん

そして、3回目のゲストはオランダに滞在したwah。
彼らは、各地へ出かけて、そこで一般募集した参加者と、その場で出し合ったアイデア、あるいはその街で集めたアイデアを即興的に実行する、一過性の参加型表現集団で3人のメンバーを中心に活動。「地面の中の家がある」といったアイデアでは本当に家を地中に埋めてしまったり、「すみだ川ゴルフクラブ」というアイデアから川の上でゴルフができる船を浮かべたり、突飛な遊び心に溢れるアイデアを全力で実現してしまいます。ロッテルダムでは「家の中でサッカーをする」というアイデアを実行してきました。
英語が苦手という南川さんですが、アイデア集めは意外とうまく思いが伝わって集まったそう。街行く一般の人でも「アートとは」という考えをもっていて、ヨーロッパの様式に沿ったやり方でのアートを助言されたりと、wahの活動でも「アート」という言葉への意識を改めて感じたそうです。

3回の公開収録はいずれも「アーティスト」として現地に滞在した彼らを、周囲がどのように迎え入れ、彼らはどのように文化の違いを感じ、応えたかがみえる活動報告でした。

公開収録の会場は、3331 Arts Chiyodaの一室、Tokyo Artpoint Project Room 302。トークの終わりには毎回来場者から質問を募集し、ラジオ番組さながらの質問コーナーもあるので、後からポッドキャストで楽しむもよしですが、会場での参加もおすすめです。

なお、今後のゲストには、西野達さん、大巻伸嗣さんらアーティストのお2人と、キュレーターの住友文彦さんが登場する予定だそうです。
今後も会場でのトークイベントとポッドキャスト配信とどちらも注目のプログラムです。

■東京アートポイント計画
Tokyo Art Reseach Lab 世界の現場から Talk & Cast
http://www.bh-project.jp/artpoint/app/open03-01.html




TABlogライター:吉岡理恵 富山生まれ。アートプロデューサーのアシスタントを経て、フリーランサー。展覧会企画、ウェブを中心に、エディター、ライターとして活動。2010年より横浜ベイクォーター「Gallery Box Exhibition」企画を担当 他の記事>>

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