第17回文化庁メディア芸術祭 大賞発表!!

【Art Beat News】アート、エンタメ、アニメ—ション、マンガの4部門。今年の大賞は誰の手に?

In Art Beat News Main Article 1 by Art Beat News 2013-12-09

毎年、年の終わりをにぎわせる文化庁メディア芸術祭の受賞作品発表。
第17回となる今年はアート、エンターテインメント、アニメーション、そしてマンガの4部門において、過去最多となる海外83か国・地域からの2347作品を含む、合計4347作品の応募が集結。12月5日午後、各部門から大賞1作品、優秀賞4作品、新人賞3作品、続く審査委員推薦作品が発表された。

アート部門 大賞 カールステン・ニコライ《crt mgn》

さて注目のアート部門は、日本でもおなじみのドイツ人アーティスト、カールステン・ニコライが大賞を受賞。実験音楽をはじめ、空間や光、音の知覚において斬新な体験を与えることで知られ、世界中で活躍する彼が今さら?と首を傾げる人もいるかもしれない。今回受賞したインスタレーション作品《crt mgn》では、本来人間が感じることのできない電磁波を可視化・可聴化させることで、「メディアの歴史を踏まえた比類なき傑作」(審査委員・岡部あおみ)との評を受けての受賞となった。これは説明を読むよりもまず体験するに限る作品だろう。2月の受賞作品展での出品が今から楽しみだ。

エンターテインメント部門 大賞《Sound of Honda / Ayrton Senna 1989》

エンターテインメント部門は、メディア芸術祭代表選手ともいえる真鍋大度も参加したチームによる《Sound of Honda / Ayrton Senna 1989》が見事大賞に輝いた(受賞者:菅野 薫/保持 壮太郎/大来 優/キリーロバ ナージャ/米澤 香子/関根 光才/澤井 妙治/真鍋 大度)。本作は本田技研工業のカーナビゲーションシステム「インターナビ」のプロモーションのため、かのアイルトン・セナが樹立した世界最速ラップの走行データをもとに、セナの「走り」を当時のエンジン音と光でよみがえらせた作品。伝説のF1レーサーと彼の生きた軌跡を20年来守り続けてきたHonda、そこへ現代の最高のクリエイティブチームが合わさって誕生した歴史的な傑作といえるだろう。

マンガ部門 大賞 荒木飛呂彦《ジョジョリオン ―ジョジョの奇妙な冒険 Part8―》

続くマンガ部門では、なんと荒木飛呂彦の「ジョジョ」シリーズから《ジョジョリオン—ジョジョの奇妙な冒険 Part8—》が大賞に!「ジョジョ」の偉大なる功績は今さら語るにも及ばないが、連載28年目&シリーズ第8部にして、ようやく「メディア芸術祭が贈賞する機会を得た」(審査委員・伊藤剛)とのこと。例年、あまり有名とは言いがたい「隠れた名作」にスポットが当たりやすいメディア芸術祭のマンガ部門だが、今年は誰もが知るメジャー作が大賞という結果となった。

アニメーション部門 大賞 ユン/ローラン・ボアロー《はちみつ色のユン》

最後にアニメーション部門では、ドキュメンタリー監督のローラン・ポアローとの共作であり、韓国系ベルギー人ユンによる自伝的アニメーション《はちみつ色のユン》が大賞に。アニメーションでドキュメンタリー作品というのはあまり見慣れぬジャンルかもしれないが、本作は朝鮮戦争以降における韓国人孤児の実情を、作者自身の記憶を織り交ぜながら描き出す卓越した表現力が高い評価を集めた。また、作家のユンは傑出した才能が続々と登場するバンド・デシネ(ベルギー、フランス語圏におけるマンガの総称)作家でもある。前回のマンガ部門では、同じくバンド・デシネの作家フランソワ・スクイテンの《闇の国々》が大賞を受賞しているが、今後もこの勢いは続いていくかもしれない。

ほかにも、優秀賞や新人賞に興味深いラインナップが並んだ今年のメディア芸術祭。この受賞結果を眺めれば、日本の「いま」や、新たなる才能が見えてくるに違いない。受賞作品展は2014年2月5日(水)から2月16日(日)まで、国立新美術館を中心に六本木周辺で展開予定だ。

第17回文化庁メディア芸術祭
公式ウェブサイト

Text: Arina Tsukada

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