公開日:2014年3月26日

「建築のノーベル賞」プリツカー賞に坂茂氏

【Art Beat News】昨年の伊東豊雄に続いて日本人が連続受賞。世界各地の災害地域の復興を支援する活動も評価

「建築のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞に、建築家で京都造形芸術大学芸術学部環境デザイン学科教授の坂茂氏が選ばれた。

坂氏はこれまでにフランスの大規模な文化施設「ポンピドー・センター別館」など、住宅から施設まで様々な建築を手がけ、昨年はフランスのパリ郊外を流れるセーヌ川に浮かぶセガン島の大規模開発計画に、同氏の案が採用されたことも話題となった。

坂氏は「紙」を用いた建築手法で災害に遭った世界各地の復興を支援する活動にも長年取り組んでおり、審査委員会も「社会のニーズに応えるために、責任感と積極的な姿勢で建築に取り組む姿勢やそのオリジナルのアプローチは、手本とすべきプロフェッショナルだ」と評価した。

坂茂氏
坂茂氏
Photo by Shigeru Ban Architects

今回の受賞を受け、坂氏は財団を通して、「たいへん光栄な賞で、それだけにこれからも注意深く続けていきなさいと勇気づけられる賞と受け止めています」とコメントしている。

建築資材に紙が用いられたニュージーランドの教会
建築資材に紙が用いられたニュージーランドの教会
Photo by Stephen Goodenough

東日本大震災の際、避難所に設けられた紙の簡易間仕切りシステム
東日本大震災の際、避難所に設けられた紙の簡易間仕切りシステム
Photo by Voluntary Architects’ Network

プリツカー賞公式ウェブサイト
Art Beat News – 伊東豊雄が建築界のノーベル賞、米プリツカー賞を受賞!

執筆:岡徳之(Noriyuki Oka Tokyo)

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