「KINFOLK: The Shared Table featuring Carissa Gallo & Laura Dart」インタビュー

食や暮らしの美しい風景、愛する人たちと集う時間。料理をすること、何かを作ること。インスピレーションの詰まったKINFOLKの世界。

poster for “KINFOLK: The Shared Table featuring Carissa Gallo & Laura Dart”

「キンフォーク: ザ・シェアード・テーブル フィーチャリング カリッサ・ギャロ & ローラ・ダート」

渋谷エリアにある
DIESEL ART GALLERYにて
このイベントは終了しました。 - (2014-05-30 - 2014-08-15)

In Main Article 1 インタビュー by Rei Kagami 2014-06-11

ギャラリーの扉を開けると、ドライフラワーとハーブの香りが広がる空間に、いかにもこれから草原の食事会が始まりそうなテーブルがセッティングされている。

現在、DIESEL ART GALLERYでは、アメリカ・オレゴン州ポートランドで創刊されたライフスタイルマガジン「KINFOLK」(キンフォーク)の世界観を紹介する展覧会が開催されている。
親族や親類という意味を持つKINFOLKのコンセプトは、料理をすること、何かを作ること、何かをすることを楽しみながら、創造性にインスピレーションを与えること。

NathanとKatie、そしてDougとPaigeという二組の夫婦から始まったKINFOLKは、世界中から集まった写真家、ライター、スタイリスト、シェフ等、様々な分野で活躍する50人以上のコントリビューターたちの協同によってつくられる季刊誌。

左:ローラ・ダート(Laura Dart)
右: ケイティ・ウィリアムス(Katie Williams)

今回初めての試みとなる展覧会では、2011年の創刊当初より関わってきた2人の写真家カリッサ・ギャロ(Carissa Gallo)とローラ・ダート(Laura Dart)の作品と、テーブル・セッティング等のインスタレーションによって、KINFOLKの雑誌の中に入り込んだような世界観が実現されている。

テーブルの上にドライフラワーが低めに配置されているのも、食事をしながら互いの顔を遮らずに会話がはずむようにというKINFOLKのコンセプトに基づくものだそう。
「Shared Table」というタイトルの通り、KINFOLKの演出するディナーテーブルの席に着いたかのような雰囲気が醸し出されている。

TABでは、展覧会に合わせて来日した、KINFOLK創設メンバーの一人であるケイティ・ウィリアムス(Katie Williams)氏と写真家のローラ・ダート氏にインタビューを行い、KINFOLKの世界観について聞いた。

K: ケイティ・ウィリアムス(Katie Williams)
L: ローラ・ダート(Laura Dart)

Q: KINFOLKを始めたきっかけについておしえてください。

K: ライフスタイルについて、私たち(創刊者のNathanとKatie、DougとPaige)が当時、求めていたような美学を与えてくれる情報源がなかったので、自分たちで作ってしまおうと思ったことがきっかけです。それまで仲間うちでしていた食事会から発展して、友人たちや知り合いのアーティストに声をかけて雑誌がスタートしました。
趣味がキャリアに転じたという意味では恵まれていたともいえますが、今はけっこう忙しくなりました。ただその中でも、たくさんの才能あふれる人たちと仕事ができていることを幸せに思っています。

Q: 今回、このような形での展覧会は初めてとのことですが、やってみた感想は?
L: とてもエキサイティングでした。渋谷というファッショナブルな街の中にあるというギャラリーのロケーションもよかったですし、写真との距離が近く感じられるちょうどいい大きさで、とてもいい展示ができたと思います。

Photo: Kenichi Mui

Q: 東京の印象は?
K&L: 楽しいです。人がたくさんいて、エネルギーにあふれていて刺激的です。人がたくさんいて忙しない印象なのですが、道を歩いていたときによく観察してみると、みんなお互い譲り合っているところも感動しました。ポートランドのような緑はたくさんありませんが、街もキレイで、素敵なお店もたくさんありますね。

Q: 今回の展覧会を通じて日本の観客に伝えたいメッセージは何ですか?
K: KINFOLKのコンセプトでもあるのですが、友達や家族との時間を大切にすること、環境や自然とのつながりを意識して生活を楽しむこと、そしてそこから創造性やインスピレーションを得ることです。

Q: 日常生活の中でインスピレーションを得るためにしていることはありますか?
K: いつもは締切に追われてけっこう忙しいのですが、仕事の後、できるときはこのようなテーブル・セッティングをしてゆっくり食事をとる時間をつくるよう心掛けています。
また、ポートランドは車で1時間も走れば海や山に行けるので、よく夫とドライブにいきます。あとは、本屋に行って、他にどんな本があるのかリサーチしたりしてインスピレーションを得るようにしています。
また、オフィスに「ティー・ステーション」を作って、ゆっくりお湯を沸かしてお茶を飲み、忙しい中でもすこしスローダウンできる気晴らしの場を大切にしています。

L: 私にとってのインスピレーションの源泉は、写真にある世界観そのものなのですが、そこに写っている他のアーティストや友人たちと一緒にお茶をしたりすることや、写真に写っているようなシンプルな風景などからインスピレーションを得ています。

Q: 写真はどこで撮られたものですか?
L: カリッサが撮った写真にはアイスランドで撮ったものが1枚ありますが、他はほとんどアメリカで撮られたものです。私は、人工的なものが無い風景が好きで、そういうところを好んで撮っています。

Q: KINFOLKのために写真を撮るときに心がけていることは?
L: 私の写真は、その場で場面設定をして撮る即席写真ではなく、親しい友達、尊敬するアーティストたちと過ごす長い時間の中で、自然な場面をとらえるようにしています。

Photo: Kenichi Mui

Q: 最後に、お二人それぞれにとっての「幸せ」の定義はなんですか?
K: 私にとっては、自分にとって大切な人たちが幸せでいることが幸せです。
また、幸運なことに家族が近くに住んでいるので、なるべく顔を合わせて一緒に時間を過ごすようにしています。

L: アート・ワールドには控えめな人たちが少ないと思っていたのですが、KINFOLKに関わっている人々はとても控えめでありながら素晴らしいアーティストがたくさんいます。
カリッサもそうですが、とても才能があるのにそのことを言わない。
それがとても自然で、競争もないコミュニティなのです。これはとても貴重なことだと思っています。
そして、生き方、ライフスタイル全般についてそのような価値観を共有する人々といることができることに幸せを感じています。

展覧会は8月15日(金)まで開催中。
暑さと街の喧騒から逃れたくなったら、または生活を豊かにするヒントがほしくなったら、そして幸せとは何か考え直してみたくなったら、ぜひ足を運んでみてほしい。

DIESEL ART GALLERY
http://www.diesel.co.jp/art/

Rei Kagami

Rei Kagami. Full time art lover. Regular gallery goer and art geek. On-demand guided art tour & art market report. アートラバー/アートオタク。オンデマンド・アートガイド&アートマーケットレポートもやっています。 ≫ 他の記事

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