全プログラム発表! 日本最大級の国際演劇祭「フェスティバル/トーキョー17」

主催プログラム14演目、関連イベントを一挙発表! 柴幸男、マレビトの会、ナカフラ、快快、遠藤麻衣、森栄喜らも参加決定

In Art Beat News by Art Beat News 2017-07-27

フェスティバル/ トーキョー実行委員会は、2017年9月30日(土)〜11月12日(日)に開催される「フェスティバル/トーキョー17」の全演目ラインアップを発表した。

第10回目となる今年のテーマは、「新しい人 広い場所へ」。 国内外から集結する同時代の優れた作品を主催プログラムとして14演目を実施するほか、各作品に関連したトーク、展示などを展開。その他、連携プログラムとして12演目を実施する。
先行割引チケットは8月23日(水)〜26日(土)の間、一般前売チケットは8月27日(日)より発売される。

記者会見での集合写真

フェスティバル/トーキョー(以下F/T)は、大小の劇場が数多く集い、東京における舞台芸術の拠点として位置づけられる演劇の街・池袋エリアを中心に開催される国際的な舞台芸術フェスティバル。今年は東京芸術劇場、あうるすぽっと、南池袋公園のほか、六本木のスーパー・デラックスや、千葉県松戸市のレジデンス施設PARADISE AIRなど、池袋エリア外の会場も予定されている。

全プログラムのラインアップが明らかに

F/T17のオープニング公演を飾るのは、フランス政府から芸術文化勲章シュバリエ章(2012)を受賞したタイのダンサー・振付家のピチェ・クランチェンが演出する『Toky Toki Saru』。入場無料・予約不要で、9月30日(土)、10月1日(日)の両日に南池袋公園の特設野外ステージにて行なわれる。ポップな衣裳とDJによる軽快なサウンドで、その場にいる誰もが気軽に楽しむことができる。

場所や形態を問わない演劇活動で注目される劇団ままごとの劇作家・演出家の柴幸男は、価値観の異なる他者や未経験の出来事とどのように関係を築くのか、「距離」をテーマにした3年ぶりの劇場作品『わたしが悲しくないのはあなたが遠いから』を発表する。東京芸術劇場シアターイースト/シアターウエストの2劇場を使い、同時刻にバージョンの異なる作品で表現する。俳優たちは同じフロアで繋がった2劇場を上演中に行き来し、観客は片側の客席で様々な「距離」を想像しながら観劇する。

新たな演劇の可能性を模索するマレビトの会は、福島をテーマにF/Tとおこなう長期プロジェクト『福島を上演する』をシアターグリーン BASE THEATERにて、また、イスラエル・ユダヤ人演出家のイナト・ヴァイツマンが、パレスチナ問題をパレスチナ・アラブ人の目線から辛辣なユーモアを交えて描いた話題作『パレスチナ、イヤーゼロ』をあうるすぽっとにて上演する。

マレビトの会『福島を上演する』

アジアシリーズでは中国のミレニアル世代を特集

様々な言語や文化が混在するアジア地域から一カ国を選定し、その国にフォーカスをあてる「アジアシリーズ」では、これまでに韓国(F/T14)、ミャンマー(F/T15)、マレーシア(F/T16)を特集してきた。4回目となるF/T17では『チャイナ・ニューパワー —中国ミレニアル世代—』と題し、中国の若手世代を特集する。
1978年の改革開放以降に生まれ、ジャンルや国境を横断し独自の文化を生み出している中国の「ミレニアル世代」にフォーカスをあて、現代の舞台芸術の姿を探っていく。

1985年生まれのチェン・ティエンジュオが構成・演出・美術を務める新作パフォーマンス『忉利天(とうりてん)』は、刺激的なネオンカラーや電子音楽、宗教的なシンボルなどで構成され、インスタレーション、ビデオアート、ドローイング、写真などジャンルをクロスオーバーする。あうるすぽっとを、爆音のクラブカルチャーと演劇をミックスさせた祝祭性溢れる空間へと変貌させる。

六本木のスーパー・デラックスでは、劇作家、演出家、批評家で、天津音楽学院で教鞭もとる1986年生まれのスン・シャオシン作・演出の『恋 の 骨 折 り 損 ― 空愛①場 ―』を、さらに、日本ではほとんど紹介されていない中国のミレニアル世代の実力派ミュージシャン3組を招聘する『秋音之夜』を開催する。

また、写真、ユースカルチャー、音楽、ファッションをテーマに、それぞれの分野のスペシャリストであるイエン・ヨウ、チャン・アンディン、シェン・リーホイ、リュウ・シンシャーをゲストに迎えたトークイベントも展開する。

スン・シャオシン『恋 の 骨 折 り 損 ― 空愛①場 ―』

演劇が街へ出る「まちなかパフォーマンスシリーズ」

まちなかの様々な場所で、演劇、美術、パフォーマンスなどの演目を実施する「まちなかパフォーマンスシリーズ」が、昨年に引き続き今年も開催される。場所が持つ固有の歴史やそこから生まれた物語、さらには現在の東京に流れる時間が持つ雰囲気を舞台に取り入れながら、まちなかでしか成立しない作品を作り出す。観客が劇場へ赴くのではなく、演劇がまちの中へ入っていく仕組みを、既存の演劇の枠を超える複数のアーティストと創造する。

F/T13『四谷雑談集』+『四家の怪談』では、本を片手に地域を巡る独特の上演形態が注目され、演劇の可能性を拡張した中野成樹+フランケンズが新作『半七半八(はんしちきどり)』を発表する。千葉県松戸市内にあるレジデンス施設PARADISE AIRや複数の会場を使用し、まち全体を舞台として上演を実施する。岡本綺堂の『半七捕物長』を原案に、作・演出を中野成樹、ドラマトゥルクを長島確が務める。

また、中野成樹+フランケンズの俳優としても活躍している福田毅が、F/T16のまちなかパフォーマンスシリーズ『ふくちゃんねる』に続き、今年もソロ企画で参加する。自身が作・演出・出演する新作『アドベンチャーBINGO!!』を、東京芸術劇場アトリエウエスト、あうるすぽっとホワイエにて行う。劇団の活動とは別にこれまで多くのソロパフォーマンスを創作してきた福田が、今回は観客とのコミュニケーションに重点を置いた「ビンゴ大会」演劇を構想する。

中野成樹+フランケンズ『半七半八(はんしちきどり)』

俳優・美術家として活躍し、演劇的手法を用いた映像やパフォーマンスで注目を集めている遠藤麻衣が、2015年に制作した『アイ・アム・フェミニスト!』の続編となる『アイ・アム・ノット・フェミニスト!』を新たに発表する。本作では、結婚を機に生じる苗字の変更や、その他に生じる様々な問題をクローズアップする。
遠藤と、夫で美術家の村山悟郎の2人がゲーテ・インスティトゥート東京ドイツ文化センター内にあるアパートにて滞在製作した展示と、他の空間で結婚式のパフォーマンスをおこなう2部構成の公演となる。

2014年に木村伊兵衛写真賞を受賞した森栄喜が構成・演出・出演する『Family Regained: The Picnic』は、池袋のまちを行きかう人々にカメラを手渡し、森自身ともう1人の男性とその子どもの三人を写真におさめてもらうことで、他者との関係性を結んでいく。その様子の映像をあうるすぽっと会議室B、池袋西口公園などの豊島区内に展示する。

演劇という軸を持ちながらも、既存の境界や枠を崩す表現をおこないながらパフォーマンスの概念を常にアップデートし続ける集団・快快は、池袋西口公園を会場に、誰でも楽しめる無料のパフォーマンス『GORILLA ~人間とはなにか~』を実施する。

 
遠藤麻衣『アイ・アム・ノット・フェミニスト!』

アートプロジェクトやシンポジウム、映画館での上映も開催

池袋HUMAXシネマズでは、操り人形を用いて中東・アラブの視点から見た十字軍の歴史を描いたワエル・シャウキー監督の映像作品『十字軍芝居 ―三部作―』を上映する。本作は世界演劇祭やMoMA PS1、ヨコハマトリエンナーレ2017など、各地で上映され、世界的に注目を集めている。

また、F/Tがマレビトの会代表・松田正隆をキュレーターに迎え、新たに始動する若手アーティストとのプロジェクト『実験と対話の劇場 ‐新しい人/出来事の演劇‐』を、あうるすぽっとにて開催する。「出来事の演劇」を軸に、演劇計画・ふらっと、/シラカン/関田育子/玉城大祐の4人による60分の上演と、それに対する批評とディスカッションを展開。「これからの演劇を問う場」をつくりだす。

さらに、日本と韓国の学生たちが参加するアートプロジェクト『ノントコヨ 非常世』をBUoY北千住アートセンターにて開催するほか、シンポジウム「劇評の今から見る、国際フェスティバル事情」 、特別講座「アラブ演劇の現在」、文化政策や芸術・演劇に関心をもつ学生たちが、共に学び、交流する合宿ワークショップ「F/Tキャンパス」、F/Tトークや展示ほか、数多くの演劇にまつわるプログラムが予定されている。

構成・演出・出演:森栄喜『Family Regained: The Picnic』

■フェスティバル/トーキョー開催概要
会期:2017年9月30日(土)~11月12日(日) 44日間
会場:東京芸術劇場、あうるすぽっと、南池袋公園、PARADISE AIR ほか
参加アーティスト:ピチェ・クランチェン、柴幸男、マレビトの会、イナト・ヴァイツマン、チェン・ティエンジュオ、スン・シャオシン、リー・ダイグオ、シャオ・イエンペン、ワン・モン、ノヴァハート、イエン・ヨウ、チャン・アンディン、シェン・リーホイ、リュウ・シンシャー、中野成樹+フランケンズ、福田毅、遠藤麻衣、森栄喜、北川陽子、ワエル・シャウキー、松田正隆、演劇計画・ふらっと、、シラカン、関田育子、玉城大祐、長島確

主催:フェスティバル/トーキョー実行委員会
豊島区/公益財団法人としま未来文化財団/NPO 法人アートネットワーク・ジャパン、
アーツカウンシル東京・東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
※フェスティバル/トーキョー17 は東京芸術祭2017の一環として開催されます。
ウェブサイト:http://www.festival-tokyo.jp/

Text: Kyo Yoshida

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