工芸とテクノロジーの融合「工芸ハッカソン2018 〜展覧会・トークセッション・ワークショップ」開催!

先端テクノロジー×伝統産業×アートの融合から生まれたプロジェクトを渋谷で発表!

In Art Beat News by Art Beat News 2018-11-05

11月30日(金)から12月2日(日)までの3日間、渋谷のゲームチェンジャースタジオ「EDGEof」「工芸ハッカソン2018〜展覧会・トークセッション・ワークショップ」が開催される。

会期中には、伝統工芸と先端テクノロジーとの出合いを生み出した「工芸ハッカソン2017」で生まれたプロジェクトの発展形を発表する展覧会、ゲストスピーカーを招いたトークセッション、富山県高岡市の伝統の技(螺鈿細工と鍛金)を職人が教えるワークショップなどが予定されている。

ハッカソン(hackathon)は「ハッキング(既成概念を壊す)」と「マラソン」を組み合わせた造語。
一般的には、ソフトウエア開発者が短期間にプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を集中的に行い、その技能やアイデアを競う催しを指す。予測を超えた成果を生み出す手法のひとつとなっている。

2017年に「国際北陸工芸サミット」の一環として富山県高岡市で開催された第1回「工芸ハッカソン」では、「工芸の未来」をテーマに多様な分野の一線で活躍する37名が参加。地元の伝統産業の職人や工芸作家と、エンジニアや研究者、アーティストなどがチームを組み、7つのプロジェクトが生まれた。それらは単なるアイデアに終わらず、その後も取り組みが継続している。

「工芸ハッカソン2018」では、プロジェクトの最新の状況を展示やトークセッションを通じて紹介し、手仕事とテクノロジーの融合による日本発の文化や産業のイノベーションの可能性を探る。


展覧会
11月30日(金)〜12月2日(日)

各チームが第1回工芸ハッカソン後も継続して製作している作品やプロトタイプ、取り組んできたプロジェクトを、インスタレーション、アート、サービス、プロダクトといった手法で一堂に展示、発表する。

【各プロジェクト】

・素材調
高岡の工芸に使われる「真鍮」(銅と亜鉛の合金)に着目。銅と亜鉛の配合率を変えた3種類の素材を用い、周波数解析などで素材の音の響きの違い、強調される形状を探した。合計で53の素材と形状を試し、見た目にも美しい打楽器のプロトタイプを制作した。

・9+1(ナインプラスワン)
漆・金箔・銅・酸化皮膜などの高岡の伝統工芸で使われる素材を、電気伝導体/絶縁体としてのエレクトロニクス素材としても捉えられることに注目。絶縁体である「漆」を基板として捉えつつ、その美しさを表現するアート作品を発表する。

・伝統技術の継承
伝統工芸は技の習得に時間がかかり、「後継者不足」という深刻な問題につながっている。言語化が難しく、継承を困難にしている職人技を、最新のAI(人工知能)を使って分析。スマートフォンで撮影したベテラン職人と見習い職人の作業の様子を動画撮影、姿勢や動作の差分を導き出し、「フィードバックアプリ」の開発を目指す。

・Re工芸
AIを「予期せね答えを返してくれる隣人」と捉え、職人との共創により、工芸の造形や制作プロセスを捉え直し、新たな展開をもたらす実験=Reconstruction工芸(工芸の再構築)に取り組む。

・つくるラボTakaoka
つくるラボTakaokaが制作した「eoRin(いーおりん)」は、日本の仏具の生産の9割を占める高岡市が作る仏具の1つ「おりん」とIoTを組み合わせたプロダクト。癒しの音色をもつ「おりん」をコミュニケーションができる商品として開発中。

・Metal Research Lab
人工知能、3Dモデリングや3Dプリンタ、ロボットアームといったコンピュータ技術が、職人の仕事を奪うのではないかとの危惧がある中、逆にこの技術を工芸に組み込むことによって、まったく新しい「金属表現」ができないかを探るプロジェクト。

・トントントヤマ
「トントントヤマ」は、錫100%の柔らかい金属を叩くことで強度を上げ、自由に曲げ伸ばしできるユニークな商品「すずがみ」の模様をオーダーメイドできるサービスとそれを実現するシステム。ユーザーはweb上でビットの模様を指定すると、それを元にデジタルファブリケーションと伝統的な鋳造技術によって作成されたオーダーメイドの金槌と「すずがみ」が作れる。

トークセッション
2018年11月30日(金)18:00〜19:00

「工芸ハッカソン」の審査員をゲストスピーカーに招き、今後の工芸と各分野の融合、そこから生まれる新しいムーブメントの可能性などについて、チームメンバーも交えてトークを展開する。

ゲストスピーカー(2017年「工芸ハッカソン」審査員)
・林千晶(ロフトワーク代表取締役)
・菱川勢一(映像作家/写真家/演出家 武蔵野美術大学教授)
モデレーター
・林口砂里(エピファニーワークス代表取締役)

レセプション
2018年11月30(金)19:00〜21:00

「工芸ハッカソン」参加チームメンバー、トークセッションゲストスピーカーとの交流を目的としたレセプションパーティーを開催。
「トークセッション」「レセプション」については誰でも参加可能で、工芸ハッカソン特設サイトから事前予約が必要。

工芸ワークショップ

昨年の「工芸ハッカソン」開催地・富山県高岡市の伝統産業である金属工芸と螺鈿細工の職人を招き、ワークショップ(製作体験)を開催する。

【螺鈿体験】(12月1日 、12月2日)
◯螺鈿アクセサリーづくり
ネックレスやイヤリング、ピアス、ストラップ、箸などから選び、螺鈿でオリジナルの柄をつける。
体験料:2500円【約30分】(布袋付き)
講師:折橋治樹(伝統工芸士)
◯螺鈿ネイル
螺鈿(アワビ貝)の輝きをネイルに。0.1mmまで薄く削った貝を使う高岡の技術でしかできない螺鈿ネイルを、プロのネイリストが施す。
体験料:1本 1500円【約15分】
講師:ネイル&カラーサロン ステラ 松由香理

【すずがみ製作体験】(12月2日のみ)
紙のように薄くて自由に曲げることのできる錫(すず)の器を、好きな模様の金槌を使用して作る体験。錫や鍛金に関するレクチャー付き。
体験料:3000円【約90分】
講師:シマタニ昇龍工房 四代目 島谷好徳(伝統工芸士)

ギャラリートーク

「工芸ハッカソン」参加チームメンバーによる作品解説。展示では説明しきれない部分をメンバーが直接語る。
開催時間は特設サイトで追って発表される。

■工芸ハッカソン2018 ~展覧会・トークセッション・ワークショップ 開催概要
日時:2018年11月30日(金)10:00 ~ 21:00、12月1日(土)10:00 ~ 18:00、12月2日(日)10:00 ~ 18:00
会場:渋谷・EDGEof
住所:東京都渋谷区神南1-11-3
入場:入場無料(登録制:当日受付にてご記名ください)
主催:文化庁、有限会社エピファニーワークス
協力:富山県、高岡市、富山大学、富山県総合デザインセンター、高岡市デザイン・工芸センター、KDDI株式会社、株式会社エッジ・オブ
制作:有限会社エピファニーワークス
問合せ先:有限会社エピファニーワークス 内「工芸ハッカソン」事務局 info@kogeihackathon.com
文化庁委託事業「平成30年度戦略的芸術文化創推進事業」
URL:https://kogeihackathon.com/

Text:Kyo Yoshida

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