現代アートの市場に三越伊勢丹が本格参入。「三越コンテンポラリーギャラリー」が3月オープンへ

株式会社三越伊勢丹は、現代アート専門のギャラリー「三越コンテンポラリーギャラリー」を3月に新設。先立って行われた記者発表会でその内容と目的を明らかにした。

In Art Beat News by Chiaki Noji 2020-02-12

日本のアート産業市場において大きな存在感を示す、百貨店での展示。「日本のアート産業に関する市場調査2018」では、国内の一般的な画廊・ギャラリーに次ぐ第2位の市場規模があり(通販、外商扱いも含む)、古美術から現代アートまで、美術品市場2460億円のうち4分の1以上となる644億円を占める。また、同調査における「過去1年に訪問したミュージアム」では「百貨店での展覧会・展示」が第6位にランクインするなど、日本固有とも言える状況をつくり出している。

そんななか、株式会社三越伊勢丹が現代アートの市場に本格参入することを発表。約3年の準備期間を経て、2020年3月18日に「MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERY(三越コンテンポラリーギャラリー)」をオープンする。

ギャラリーの所在地は、日本橋三越本店本館の6階。193平米のスペースの設計は、ヘルツォーク&ド・ムーロンを経て独立し、「N’s YARD」をはじめギャラリー空間の設計を多数手がける建築家・石田建太朗が担当する。

第1回の展覧会は、「日比野克彦 Xデパートメント2020」。本展は、1991年に伊勢丹美術館(2002年閉館)で行われ、日比野、関口敦仁、タナカノリユキが参加した「Xデパートメント 脱領域の現代美術」を参照し、約30年の年月を経てあらためて「脱領域」について考えるというもの。会期中には、タナカノリユキ、椹木野衣、松浦弘明を迎えたトークイベントも行われる。

「現代アートを本格的に取り扱うことで、これまで取り込めていなかった層にも満足してもらえるようなギャラリーにしたい」。そう話すのは、美術営業部営業部長の太刀川俊明だ。ギャラリーでおもに紹介する作家は、国内で活動する現存作家。運営については、バイヤーを含む5名のスタッフが中心となり、ときに外部のキュレーターの企画を織り込みながら独自企画を展開していく。また、ギャラリー運営を通して、美術営業部門としての売り上げは前年の1割増を目指すという。

日比野克彦展の後には、西野壮平展(4月1日〜13日)、梅津庸一キュレーション展「フル・フロンタル 裸のサーキュレイター」(5月15日〜27日)を開催予定。年間を通して26の企画が行われる。

いっぽう、現代アートのほかにも茶道具サロンにおける「千家十職」を中心とした作家のコーナーと、額縁選びを含む様々な課題解決を行う「アートフレーム&アートソリューションズ」のコーナーを新設。作品選び、購入、自宅での展示相談までをワンストップで請け負うという。

オープン記念展「日比野克彦 Xデパートメント2020」
会期:2020年3月18日〜30日
時間:10:00〜19:00(最終日は17:00まで)
入場料: 無料
[関連イベント]
◎上映会「Xデパートメント」(1991)
日時: 3月18日 15:00〜15:30
◎シンポジウム:日比野克彦×タナカノリユキ×椹木野衣×松浦弘明
日時: 3月18日 15:30〜16:30
◎日比野氏と巡る日本橋三越本店ツアー
日時: 3月28日 13:30〜14:30
定員: 30名(予約制)
詳細は公式ウェブサイトを参照

Chiaki Noji

Chiaki Noji. 2019年12月よりTokyo Art Beat / Editor in Chief。Twitter@nojichiaki ≫ 他の記事

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