公開日:2023年12月31日

【インタビュー総集編】2023年: 山口晃、横尾忠則、 奈良美智、嶋田美子×Multiple Spirits、蓮沼執太らアーティストが語った言葉たち

Tokyo Art Beatで2023年に公開したアーティストのインタビューをピックアップ。

泉太郎×武田宙也 対談

「わからなさについてのプロセス」という永久機関。「Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.」展の謎を語り合う(聞き手:福島夏子)

左から、泉太郎、武田宙也。「Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.」展にて Photo:Osamu Sakamoto

様々なキーワードが絡み合う謎に満ちた泉太郎の個展。哲学と美学を専門とする研究者・武田宙也(京都大学 大学院人間・環境学研究科 准教授)が本展を訪れ、作家と対談を実施。対話する中で見えてきたものや、いっぽうで次々と生まれてくる新たな謎も。そんな対談の様子をお楽しみあれ。

ダムタイプ 古舘健×濱哲史×アオイヤマダ 座談会

若手メンバーが語る、ダムタイプの最新形。【座談会】古舘健×濱哲史×アオイヤマダ:「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」(アーティゾン美術館)(聞き手:杉原環樹)

​​左から、古舘健、アオイヤマダ、濱哲史。アーティゾン美術館にて

アーティゾン美術館で開催された「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」を機に、ダムタイプのメンバーにインタビュー。今回は比較的若手のメンバーの視点から、ダムタイプについて、そして作品《2022: remap》について語ってもらった。

岸裕真 インタビュー

「もっとAIに危ぶまれたい」。異色のアーティスト・岸裕真が人工知能に委ねたフランケンシュタイン的現在とは?(聞き手:島貫泰介)

岸裕真 撮影:編集部

渋谷・DIESEL ART GALLERYで6月1日まで開催された岸裕真の個展「The Frankenstein Papers」。同展は、メアリー・シェリーのゴシック小説『フランケンシュタイン』の内容を自作のAIに機械学習させ、展覧会のキュレーションすべてを委ねるという大胆な展覧会だ。東京大学大学院で人工知能を研究し、現在はアーティストとして活動する岸にインタビューした。

嶋田美子×Multiple Spirits 対談

フェミニズムとアーカイヴ、歴史の主流に消されたものから学ぶ(聞き手:福島夏子)

左から、遠藤麻衣、嶋田美子、丸山美佳 オオタファインアーツ「おまえが決めるな!」会場にて

個展「おまえが決めるな!」をオオタファインアーツで開催した嶋田美子と、クィア・フェミニズム系アートZINE「Multiple Spirits」を制作する遠藤麻衣と丸山美佳の対談。フェミニズムやスピリチュアリズム、表現の自由、アーカイヴ、権力と暴力についてなど、2時間に渡ったおしゃべりをお届け。

蓮沼執太 インタビュー

「まだレコーディングした音を音楽として聴いてるんですか?」。蓮沼執太が語る、いまある音楽への疑いと試行(聞き手:野路千晶)

蓮沼執太 撮影:編集部

音楽家の活動と並行し、アーティストとしても作品を発表。縦横無尽に活動を展開する蓮沼の、音楽家とアーティストの活動に通底する思想とはどういうものなのか。インタビューで解きほぐす。

蔡國強 インタビュー

夢と破壊、日本という出発点。「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」インタビュー(聞き手:逢坂恵理子)

蔡國強 撮影:編集部

国立新美術館で大規模な個展を開催した現代美術家、蔡國強(ツァイ・グオチャン/さい・こっきょう)に、本展企画者の逢坂恵理子(国立新美術館長)がインタビュー。日本とのつながりと個展、現在考えていることなどを聞いた。

松元悠 インタビュー

「事件やニュースに自分が選ばれているような感覚がある」。リトグラフ作家・法廷画家 松元悠インタビュー(聞き手:野路千晶)

松元悠 Photo by Kanta Takeuchi

リトグラフ作家の松元悠は、マスメディアが伝えるニュースの現場を訪れ、被疑者や関係者の姿を自画像として描くことで、報道では取りこぼされたリアリティを現前させる。また近年はアーティストの活動と並行して、法廷画家として被疑者の姿を伝えている。町田市立国際版画美術館で開催された「出来事との距離 -描かれたニュース・戦争・日常」への参加を機に、活動の背景について話を聞いた。

明日少女隊 インタビュー

明日少女隊はなぜアートを通してフェミニズム・アクティビズムを実践するのか。日本初個展「We can do it!」会場で聞く(聞き手:福島夏子)

明日少女隊 「We can do it!」会場にて 撮影:編集部

明日少女隊とは第4波フェミニスト・アクティビストによるアートグループで、ジェンダーや国籍の異なるメンバー通算50名ほどが匿名で活動している。2015年の結成以来、日本、そして東アジアのフェミニズムをアートを通して発信してきたが、この夏、北千住BUoYで個展「We can do it!」を開催した。作品のテーマは、刑法性犯罪改正、広辞苑のフェミニズムの定義、「慰安婦」やトランスジェンダーの権利の問題など多岐に渡る。
本記事では、明日少女隊の創設メンバーのひとりで、普段はロサンゼルス在住の尾崎翠に会場でインタビュー。結成のきっかけからこれまでの活動などについて聞いた。

ミン・ウォン インタビュー

「アーティストとして異なる世界の架け橋になる」。京劇×SFの作品に込められたトランスナショナルな視座(聞き手:崔敬華)

ミン・ウォン オオタファインアーツにて 撮影:編集部

シンガポール出身でベルリンを拠点とするアーティスト、ミン・ウォン。9月2日~10月21日に東京のオオタファインアーツにて開催された個展「宇宙歌劇」に合わせて、会場でインタビューを行った。ウォンはパフォーマンス、ヴィデオ、インスタレーション、写真など多様な手法を通して映画やポピュラーカルチャーを再現し、人々のアイデンティティ、社会構造、映画言語などを折り重ねていく作品で知られるが、近年は中華圏の人々にとって伝統的大衆娯楽である広東オペラ(京劇)について探究を深めている。作家の出身地であるシンガポールの広東オペラや映画の歴史、ナショナリズムへの問いとトランスナショナルな在り方、ジェンダー越境的な表象を含むミンの作品を軸に、これまでの歩みについて聞いた。

山口晃 インタビュー

セザンヌ絵画と感覚器官のビビッ。アーティゾン美術館「ジャム・セッション」をめぐって(聞き手:永田晶子)

東京・京橋のアーティゾン美術館にて、画家の山口晃。背後は 山口晃《来迎圖》(2015、部分) 撮影:坂本理

アーティゾン美術館で、展覧会「ジャム・セッション 石橋財団×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」の開催を機にインタビューを実施。大和絵や古美術に影響を受け、独自の作風を確立してきた山口が、本展でコラボレーションの対象作品として選んだのは、近代絵画の巨匠ポール・セザンヌ(1839~1906)の《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》と、「画聖」と呼ばれる室町期の画僧・雪舟(1420~1506)の《四季山水図》。この展覧会に至るまでの経緯を前後編のロングインタビューで迫った。

横尾忠則 インタビュー

「アートとデザインの境界線はこの先20年のうちになくなるんじゃないかという気がする」。87歳の作家が語る描くこと、身体と病、ジャンルの壁(聞き手:成相肇)

横尾忠則。アトリエにて 撮影:編集部

2023年は、東京国立博物館 表慶館での個展「横尾忠則 寒山百得」展(9月12日〜12月3日)のほか、自身の老いと病、描く日々について綴った著書『時々、死んだふり』(ポプラ新書)、『死後を生きる生き方』(集英社新書)を発表するなど、87歳の現在も精力的な活動に繰り広げる横尾忠則。聞き手に東京国⽴近代美術館主任研究員の成相肇を迎えたインタビューでは、描くこと、老いや死、アートとデザインの境界へと話が及んだ。

奈良美智 インタビュー

自分を育んだホーム、感性のルーツ、東日本大震災という転換点を振り返って(聞き手:宮村周子)

奈良美智 撮影:小山田邦哉

奈良美智にとっての故郷、そして「はじまりの場所」がテーマの個展「奈良美智: The Beginning Place ここから」(10月14日〜2024年2月25日)が開催中の青森県立美術館でインタビューを行った。3時間におよんだインタビュー。その前編では、作家にとって特別な展覧会となった本展、故郷とルーツ、強い存在感を放つ新作《Midnight Tears》や、転換点となった東日本大震災について語った内容をお届けする。後編も近日公開予定。

Art Beat News

Art Beat News

Art Beat Newsでは、アート・デザインにまつわる国内外の重要なニュースをお伝えしていきます。