エミール・ノルデ

東京都庭園美術館

終了しました

アーティスト

エミール・ノルデ

1867年、デンマークとの国境に近い北ドイツの低湿地帯に生まれたエミール・ノルデは、内面的な感情の表出に重きを置くドイツ表現主義を代表する画家として20世紀美術史に揺るぎない位置を占めています。
激しいタッチの鮮烈な色彩で原初的な自然の姿や人間像、聖書の物語などを幻想味豊かに描いた絵画は、生命の根源をさらけ出すような力にあふれています。彼はまた水彩画や版画においても優れた才能を発揮し、その鮮やかで陰影に富む色遣いと大胆な構成には目を奪われずにはいられません。

ノルデはベルリンなどの大都市で活躍し、世界各地を旅行する一方で、故郷の独特な風土を愛し、生地に近いゼービュルに1927年自らの設計で邸宅を建て、1956年に没するまでこの地で過ごしました。第二次世界大戦中にナチスから制作活動を禁じられたノルデが「描かれざる絵」として知られる魅力的な水彩画の小品を生み出したのもこの家でのことです。

現在では邸宅は、ノルデの遺言に従って、残された作品とともにノルデ美術館として公開されています。
本展は、このノルデ美術館のコレクションから厳選した水彩画、木版画、銅版画、リトグラフ計121点を、「風景」、「人物」、「ダンス」、「花」、「幻想」、「描かれざる絵」の６つのテーマに分けて紹介するものでわが国では23年ぶりの個展となります。

スケジュール

2004年9月18日(土)〜2004年11月7日(日)