秋草の蒔絵

東京国立博物館

poster for 秋草の蒔絵

このイベントは終了しました。

秋の七草(ななくさ)といえば、萩(はぎ)・芒(すすき)・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗(ききょう)のこと。蒔絵(まきえ)の作品には、なぜかこれらの草花や菊など、秋の植物や風景をモチーフとするものが数多く見られます。かつて秋が日本人に最も愛され、心待ちにされた季節であったことを示しているのかもしれません。空調のない時代、厳しい夏の暑さを乗り越え、ようやく心地好(よ)い秋風を感じた時のうれしさは、ひとしおだったことでしょう。また秋は、穀類や草木の実りの時期、喜びに満ちた収穫の季節でもありました。蒔絵でのびのびと描かれた秋草には、植物の生命力が感じられ、こうした秋の喜びや豊穣のイメージが投影されているかのようです。
 また菊は古来、中国や日本では不老長寿(ふろうちょうじゅ)の象徴です。菊の花に降りた露を飲んだ童子が不老不死となったという菊慈童(きくじどう)の故事は、謡曲(ようきょく)や能楽(のうがく)となって広まり、よく知られていました。そのため菊花や菊と流水の組み合わせは、蒔絵の代表的な文様(もんよう)の一つになったのです。

メディア

スケジュール

2004年09月01日 ~ 2004年12月05日

Facebook

Reviews

All content on this site is © their respective owner(s).
Tokyo Art Beat (2004 - 2017) - About - Contact - Privacy - Terms of Use