ギャラリー TOM本展は、彫刻家・保田春彦氏の夫人(故人)シルヴィア・保田によるデッサン、コラージュなどの造形的な作品を、志田政人が色と光の交響であるステンドグラスに再創造した作品展である。
志田は、フランスで伝統的なステンドグラスを本格的に研究し、現在では日本とフランスでさまざまな制作活動をしている作家である。
亡きシルヴィア・保田の作品の主題は、造形思考の原点が聖書におかれている。そして、それらの作品は、深くて敬虔な宗教感情にあふれ、静謐で独創的な世界を形成している。そのデッサンやコラージュなどの遺作に突き動かされた志田政人が、創造的に自らの表現領域であるステンドグラスへと置き換えた作品展である。つまり再創造したといえるであろう。
彼岸のシルヴィア・保田が志田政人に語りかけ、此岸の志田政人がシルヴィア・保田を能動的に受けとめ、見えない会話を交わし、絵画をガラスに転換して、ステンドグラスとしたのである。ステンドグラスを透過してくる色彩と形は、作品の繊細で強靭な精神性をあらわす光となって増幅されるのである。
今回の展示は、シルヴィア・保田を偲んでの志田政人によるステンドグラスの小品展であるが、二人の仕事が見事に融合した表現はまさに「鞍上鞍下人なし馬なし」の世界である。
特別出品として、保田春彦のブロンズ作品も展示される。
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