うらわ美術館須田剋太は、独特のおかっぱ頭とつなぎのジーンズという風貌で知られていますが、作品でも強烈な個性を示しました。1906年埼玉県吹上町で生まれ、その後浦和(現・さいたま市)に出て油絵を学びました。東京美術学校の受験に4度失敗し、画家を諦めかけますが、写楽やゴッホに出会い生涯画家になる決心をしました。戦前から戦後にかけて新文展および日展で3度特選になるなど、具象画家として着実にその地歩を築きましたが、戦後長谷川三郎と出会い彼の理論に共鳴し、まもなく抽象画に転向します。抽象画においてもその強烈な個性は変わらず、国外でも高い評価を得ました。1971年からは「週刊朝日」に連載の司馬遼太郎『街道をゆく』の挿絵を1990年まで、20年間、897回にわたり担当し、それによって一挙に知名度も高まりました。
本展は生誕100年を記念し、初期の日展特選作から抽象を経て絶筆にいたるまで、油彩、グワッシュ、書、陶芸など、多彩な作品を一望し、その全貌を紹介します。須田芸術に一貫する力強い魅力に迫るとともに、その中でも特によく親しまれている『街道をゆく』の原画を40点、ギャラリーA・B・C にて特集展示します。
出品作品
「築地本願寺」(1937年)ほか初期の作品 6点
「作品 1973 黄金」(1973年)をはじめとする抽象作品 21点
司馬遼太郎『街道をゆく』原画 40点
「酔芙蓉花」(1988年)、「遊女之図」(1988年)など具象作品 36点
年賀状のための十二支図 12点
書・陶の作品など 17点 計132点
学芸員によるギャラリー・トーク
日時:4月29日、5月13日、27日、6月10日、24日 (各日曜日 14:00~)
【画像: 「遊女之図」 1988年】
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