「In Touch of the Present - Korean Artists Collaboration」展

Wada Fine Arts

poster for 「In Touch of the Present - Korean Artists Collaboration」展

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この数年、韓国の現代アートを頻繁に目にする機会がありこの展覧会の開催に至りました。彼らの作り出す作品は世界のアートシーンの中では最も工芸的な要素が強く、コンセプトをアートの核心と考える、欧米のアートとは一味も二味も異なっております。アジアンコンテンポラリーが一つのマーケットを確立しつつある今、2007年のアートシーンの中で20代~30代の韓国人アーティストは無視の出来ない存在感を持っています。彼らの作品のテーマの一つの共通点は、何か2つの物の対峙的な側面から見えて来るものを探求している様です。その根源には自国のあり方や文化を常に意識し、他国との対比の中で、自らのアイデンティティーを確立しているからではないかと思うのです。

「beauty」というタイトルをつけた作品は、青磁器のビーナスの頭像です。よく見ると、これらは異なる種族の骨格をしたビーナスである事が解ります。又、写真でもビーナスの顔に韓国人の肉体を持つ石膏像の様な人物の作品があります。アメリカでアートを学び、今も西海岸を生活の場としているアーティストにとり、韓国と西洋というテーマが身近にあるのだと思います。家具や家庭用品をモチーフにしたレリーフ状のオブジェ「Still Lige:Clay」は3次元と2次元の交錯が視覚的な面白さを持ち、「硬さ」と「柔らかさ」等の感触の対比を見せています。陶器の部分には繊細なレース柄が描かれ非常に工芸的な一面を強調しています。次に、この展覧会で黒一点となる「Facade」は「現実」と「非現実」が同居する建物をドラマティックに写し、虚構の現実を作り出しています。引き出しのペインティングは引き出しと、その中にある植物の様な物を、「整理された色彩」「唐突な構図」「デフォルメしたモチーフ」という、現代アートの王道的な手法で描き、何故か、最終的には装飾的な方向で簡潔させています。まさに、韓国的な表現なのだろうと感じられるのです。最後のアーティストはキャンディーの様なガラス玉をモチーフにして光と影を描いています。いずれの作品も、装飾的で直接的な表現が多く、西洋を中心としたアートの概念から離脱している様に思えます。今後、アジアンマーケットがますます充実してゆく中で、アジア独自のンコンテンポラリーアートが、今迄とは全く別の方向性を目指し始めている事を感じます。

【画像: Jeong, Ji-Hyun, 「Soft Drawer 1」 (2005) 65 x 45.3 cm, アクリルと油彩/キャンバス】

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スケジュール

2007年07月02日 ~ 2007年07月27日
オープンイング日のみ月曜営業

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