山口啓介展

ギャラリー池田美術

終了しました

アーティスト

山口啓介

山口啓介は近年、美術館主催の個展で大型平面やインスタレーションを意欲的に発表している。小画廊でも1997年の「乳と蜜・もっと光を」展や1999年の「近代日本の文学」展において、平面作品やドローイング、ミクスドメディアなどの展示を企画してきた。2008年のいま、画廊での1990年初個展をおもうとき、劇しい腐蝕の大判エッチングの登場は、いわば20世紀最後の10年前にあらわれた版画史の "事件" であった。2008年となった現在、1989年から2005年までの山口啓介の版画20数点を展観することは、とかく版画の衰退が云々されるなかでのささやかな問題提起であり、長く"版表現の冒険"を企画展のモチーフとしてきた小画廊にとっても、あらためて仕事の原点を見直す契機となれば幸いである。(池田一朗)

[画像: 「胞子を蒔く船」 (1990) エッチング 120 × 234cm]

スケジュール

2008年6月16日(月)〜2008年6月28日(土)