高崎市美術館「作家王国」では、群馬県にゆかりがあり、これからさらに活躍が期待される作家を紹介しております。5回目を迎える本展は、ふたりの男性作家による、現実と幻想が生み出す豊かな想像・創造の世界を紹介します。
下山直紀(1972年生まれ 群馬県前橋市出身、在住・36歳)の、リアルな(写実的な)動物たちをよく見ると、舟を思わせる葉に足が繋がっているリカオン(アフリカに生息する狼のなかま)や尾びれが花の一部になっている金魚など非現実の姿をしていることに気づく。これら、下山の想像上の住人達は無限の存在となり、"進化"した新しいかたちとなって作品化される。作家は、自然素材の木で不思議な動物の"かたち"を彫り出すのだが、仕上げに彩色を施すことでより現実離れした独自の世界を展開する。
柳澤裕貴(1962年生まれ 群馬県高崎市出身、在住・46歳)は、公園を歩く親子が緑陰に見え隠れする風景や遊具をモチーフにして、"陰"をテーマに描く。単純なラインと色面は、実に計画された下準備に支えられている。その反面、光と影を描いた画面は爽やかなあたたかい感動をあたえ、計算された画面ゆえの硬さを感じさせない点が作家の力量をうかがわせる。
[画像: 柳澤裕貴 「交錯する時間」(2006)]
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