横浪修 「100 Children」

エモン・フォトギャラリー

poster for 横浪修 「100 Children」

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横浪修。1967年、京都生まれ。ファッション紙をはじめ、広告等で活躍するフォトグラファー。2007年、初の個展「innocent」をエモン・フォトギャラリーにて開催。同年、写真集「なんのけない」を発表して、ユーモアの中に哀愁を漂わせた作品が話題を集めている。

ウイットに富んだ独特な視点、そして自然光を活かした柔らかいトーン。一貫したスタイルを持った横浪修のスタイルは、ファッションフォトの世界に新たな支流を作りながら幅広い層に支持されている。前回の展覧会から2年。最新作では野菜や果物などの「可愛らしい謎」を使ったユニークな作品が登場することになった。

「100 Children」は、肩に野菜や果物をのせて首をかしげる姿勢をとった100人の女児のポートレート写真。衣服や背景、またポーズや表情の単純性を追求してあらゆる装飾性を取り払い、そのシンプルな構図の中に自我の芽生え始める子供の「素」の表情を撮った。
「野菜や果物の色は特に気を使いました。日本人に合う色が欲しかった。」と横浪氏。
アクセントに選ばれた果物。かしげる姿勢と黒髪と瞳。そして少女を取り囲む空気中にある複雑な色彩。それらはまさに日本の伝統色かもしれない。きょとんとした面持ちに出会ったかと思えば、わずかに頬に含羞のようなものを浮かべた表情もある。ひょうきんな、用心深げな、むずかしそうな顔も含めて、ひとりひとりの少女たちが発するわずかな空気の振動を横浪のセンサーが感じたままに捉え、100の表情が整然とギャラリー空間を埋め尽くしている。

この「100人の最小限のポートレート写真」は、マンガ的ポップアートと説明的要素を削ぎ落とすミニマルな感覚とを融合させているもの新鮮である。無垢な少女たちそれぞれが発する微細な振動を受け取り、ひとつの空間で共鳴させている。それは、私たち日本人の特別な性質を浮かび上がらせると同時に、横浪氏の「素」の美学を写し込ませた自己表出とえるだろう。

いつの時代にも、アートはその殻を脱ぎ捨てて新しく生まれ変わっていく。横浪修もまた写真表現の可能性に向き合い、同時に自身に問いかけながら新しいスタイルを確立させようとするフォトグラファーだ。横浪修の志は、これまでの集大成となった今展において、控えめに、それでいて確かに響き、伝わって来る。

メディア

スケジュール

2009年10月02日 ~ 2009年10月31日

アーティスト

横浪修

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