湯浅克俊 「版・モノクロームの深度」

LIXIL ギャラリー1 & 2

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湯浅克俊(Yuasa Katsutoshi)さんの作品は木版画です。しかし木版画特有の素朴な手跡や色彩、木目の痕跡は見受けられず、画像のように精緻でリアル、一見するとモノクロ写真のような表情が特徴的です。

湯浅さんはモチーフをデジタルカメラで撮影した後、版木に写真をコピーし、それを彫刻刀で線を一本一本彫り出していきます。写真のように精緻な画面は、この手仕事による長い時間をかけた作業によって生まれます。モチーフは樹木や庭、住宅まわりの風景といった日常的な光景です。暗い木陰、光の反射する壁、ガラス窓や枝葉の陰影が、深いモノトーンの階層によって正確に表現されます。画面全体をタテヨコばかりか、ナナメの雨のような印象をもつ線で覆われた作品は、映像の一場面や細密画のような端正な印象です。版のほどよく掠れた画面は、月明りで眺めるおぼろげな庭のようであり、私達の目まぐるしく移り変わる記憶や、視覚の残像のようなイメージが重層的に浮かび上がり、新鮮です。彫った部分が白く、残った部分に色がつく木版画を写真の露光のようにとらえ、時間をかけて彫る行為は、自らがレンズとなって対象を見つめる時間として考えています。写真と版画の類似性を感じながら、バレンを使った昔ながらの手摺りによって、その差異を浮かび上がらせ、日本の高度な技術と表現の長い歴史ある木版画に、新しい可能性を見出しています。湯浅克俊さんは30歳の若手作家で、美大卒業後、欧米を中心にレジデンスなどで制作発表を重ねてきました。今展では2008年にパリで滞在制作した新作を含む14点を展示します。


アーティストトーク: 3月2日(月)18:00-19:00

作家在廊: 3月2日(月)、3月7日(土)の両日12:00-18:00

メディア

スケジュール

2009年03月02日 ~ 2009年03月26日

アーティスト

湯浅克俊

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