Bunkamura ザ・ミュージアム光と影を巧みに描き上げ、幾重もの色彩の輝きの中に静謐な世界を作り出すバーナード・フュークス。大学卒業後、車の広告で脚光を浴び、それ以降一流雑誌からイラストの依頼を受け一躍有名になりました。
1962年にはじめてイタリアを訪れそのイメージに魅了されたフュークスは、イタリアの写真やスケッチをとり続け、その風景や生活様式を描いています。彼の描く作品は、美しい古代都市の中に現代生活の息づかいを見事に表現し、多くのファンを惹きつけてやみません。またストーリーの臨場感を余すところなく伝える彼のイラスト作品は、ヘミングウェイ、ヘンリー・ジェームス、トーマス・マンといった巨匠たちの古典的名作への挿絵にも遺憾なく発揮され、「圧倒的で抵抗しがたい魅力」と評されています。
更に、ジョン・F・ケネディをはじめとしたアメリカ歴代大統領のポートレートを依頼されたことで彼の名声は高まり、モハメド・アリ、ペレといった一流スポーツ選手、マーティン・ルーサー・キング、エリザベス女王、パブロ・カザルス、フランク・シナトラなどが好んでポートレートを彼に依頼しました。特にケネディを描いた一連の傑作はケネディ・ライブラリーにも所蔵され、話題を呼びました。
ゴルフプレーヤーの決定的瞬間やゴルフコースの美しい景観を卓越したデッサン力で描き、1992年には合衆国スポーツ・アカデミーから「スポーツ・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど「天賦の才能を持ったスポーツ・アーティスト」として多くの人を魅了し続けています。
今展ではイタリアの情景シリーズを中心に、ゴルフや野球を描いた作品も併せて紹介し、彼の多彩な魅力に触れていただきます。
[画像:「Tuscan Home Outdoors」、50x62cm、油彩・キャンバス]
まだコメントはありません