山種美術館アーティスト
東山魁夷、川合玉堂、川﨑小虎、森田沙伊、山本丘人、加藤栄三 他
2009年は「昭和の国民画家」と称された東山魁夷(ひがしやまかいい・1908-1999)の没後10年にあたります。この節目の年に、当館の所蔵品によりその画業を振り返るとともに、昭和の日本画壇において活躍した画家たちを紹介する展覧会を開催いたします。
昭和という時代の日本は、太平洋戦争を経験し、戦後の復興と激動の中で、大きな変遷を遂げていきます。急激な近代化や民主化にともない、新しい価値観が次々と誕生し、西洋と日本、伝統とモダン、精神主義と物質主義などの相反する要素が複雑にからみあった時代でもありました。こうした新しい世相を反映した価値観は、近代日本画の世界における美意識にも影響を及ぼし、スタイルの多様化をもたらします。その中で、魁夷ら昭和の画家たちは、これまでにない技法や画材を積極的に取り入れ、より自由な発想で新しい日本画のあり方を模索していきました。
本展では、当館が所蔵する19点の東山魁夷の作品に加え、魁夷とは東京美術学校時代の同級生だった橋本明治(めいじ)、加藤栄三、山田申吾(しんご)の作品、そして昭和の画壇に話題を振りまいた未更会(みこうかい)メンバー[川合玉堂(ぎょくどう)、結城素明(そめい)、山口蓬春(ほうしゅん)、森田沙伊(さい)、山本丘人(きゅうじん)、杉山寧(やすし)、髙山辰雄ら]の作品を展示します。
また、新美術館開館記念展の第2弾として開催される本展では、昭和43年に完成された皇居新宮殿の宮内庁委嘱作品にちなんで制作された、東山魁夷「満ち来る潮(うしお)」(幅9mを超える大壁画[額])、上村松篁「日本の花・日本の鳥」、橋本明治「朝陽桜」、山口蓬春「新宮殿杉戸楓 4分の1下絵」、安田靫彦(ゆきひこ)「万葉和歌」が12年ぶりに一挙特別公開され、大迫力で展示室を飾ります。
これらの個性豊かな昭和の日本画から、当時の価値観や美意識を感じ取っていただければ幸いです。
[画像: 東山魁夷 「年暮る」]
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